頻脈性不整脈

頻脈性不整脈』には、『期外収縮』と『心房細動』の2つがあります。 心臓がドキンとして心拍が飛ぶ、抜ける『期外収縮』は、大半は心配ありませんが、、連発すれば放置は禁物。 年を取り急に胸の強いドキドキやモヤモヤが現れたら『心房細動』で、高血糖や寝不足が重大原因です。

■期外収縮

通常より早く電気信号が伝わる

『期外収縮』は、不整脈の中で最も多く、年を取ればほとんどの人に起こります。 大半は心配不要とされていますが、油断してはいけません。 心臓は、洞結節という部位から発生する電気信号によって、規則的な拍動を繰り返しています。 ところが、期外収縮の場合、洞結節から「はい、いきますよ」という正式な号令、つまり電気信号が出るのを待たずに、 洞結節以外の部分が自家発電のように勝手に電気信号を作って心臓を動かしてしまうのです。 こうして早めのタイミングで電気信号が伝わるため、期外収縮は広義には頻脈性不整脈に分類されます。 期外収縮が起こると、心臓がドキンとする、心拍が飛ぶ、抜けるといった感覚があります。 心臓内の心房や心室が通常よりも早く収縮して、正常な心拍よりも早めのタイミングで余分な心拍が生じるため、 脈が一瞬飛んだり早くなったり、脈を強く感じたりするのです。 期外収縮は多くの場合、睡眠不足や過労、喫煙、過度の飲酒などの悪い生活習慣やストレスによって 自律神経の働きが低下することで起こります。また、年を取ると起こりやすくなります。 期外収縮は比較的安全な不整脈とされています。特に上室性期外収縮は、生活習慣の見直しによって改善できるため、大半は治療が不要です。 心室性期外収縮も生活習慣の見直しで改善できます。 ただし、狭心症や心不全など心臓病の人は心室細動を起こすことがあり、 期外収縮が3連発以上起こる場合は治療の対象となります。


■心房細動

特に高齢者に増えている

不整脈のうち脈が速くなるタイプを頻脈性不整脈といい、その代表が『心房細動』です。 これが今、特に高齢者に増えています。心房細動は、先述した心房性期外収縮がきっかけとなって、 心房内に不規則な電気信号の旋回が数多く発生することで起こります。 心房は小刻みに震えて痙攣状態に陥り、心拍数も毎分100〜200回(通常は60〜80回)と不規則になります。 心房細動が起こると、急に胸の強いドキドキ(動悸)やモヤモヤ(不快感)、胸苦しさ、息苦しさといった症状が現れます。 こうした発作が数分で治まれば、大きな問題になりません。 しかし発作が長引けば、脳梗塞を招く危険性が高まります。 心房細動が起これば心房内に血栓ができやすくなり、これが脳の血管に運ばれて詰まると脳梗塞を起こすのです。 事実、脳梗塞の3割は心房細動によるものと言われています。 心房細動は心筋症(心臓の筋肉が肥大したり働きが悪くなったりする病気)や弁膜症(心臓の弁の働きが悪くなる病気) などの心臓病を持っている人に起こりやすく、高齢者ほど発症の危険が高まります。 健康な人にも起こり、加齢に加え睡眠不足や過労、高血糖、飲酒、喫煙などが要因となります。 心房細動は、適切な治療や生活習慣の見直しなどで発作を抑えることができるので、すぐに対処しましょう。

頻脈性不整脈には、その他にも、上室性頻拍・心房粗動・心室頻拍などがあります。 上室性頻拍は、心房や房室結節から生じた電気信号の旋回によって起こり、心拍数は毎分150〜200回にもなります。 健康な人でも 睡眠不足過度のストレス喫煙などが要因となって発症することがあります。 強い動悸や胸苦しさを伴うことがありますが、通常はすぐに治まります。 心房粗動は、心房内で規則的な電気信号の旋回が生じ、心拍数が毎分150〜300回と速くなり、動悸などを自覚することがあります。 心筋症や弁膜症などの心臓病を持つ人に多く、健康な人にはめったにみられません。 心室頻拍は、心室性期外収縮が3回以上連続して起こるもので、心室で生じた異常な電気的信号刺激によって、 心拍数が毎分150〜200回にもなります。動悸に加え、息切れ・めまいなどを伴います。


以上の頻脈性不整脈は、発作が続くと心不全などを招く危険性が高まるため、治療が必要です。