糖尿病対策『食事と運動』

糖尿病の治療では、薬物療法も行いますが、基本はあくまでも食事運動です。 それぞれの基本となるポイントを抑えて、毎日続けていきましょう。


■糖尿病の食事療法

まず、食事療法の基本としては、図に示した5つのことが挙げられます。


●食べ過ぎを防ぐために

つい食べ過ぎてしまうという人は、「まず間食を減らす、やめる」というように、少しずつ過食を是正していくことから始めます。 食べる量を一気に減らすと、なかなか長続きしないので、徐々に体を慣れさせていきましょう。 お腹がすいた場合は、歯磨きや入浴、軽い運動などをして、他のことに意識を向けると、空腹を感じにくくなります。 毎日、体重を測ることも大切です。食事療法の成果を実感でき、継続していくモチベーションになります。


●合併症がある人は注意が必要

「肝臓病」がある人や、 重症の「糖尿病の合併症」がある場合は、これらが改善するまでの間、禁酒をします。 「高血圧」を合併している場合は、1日の食塩摂取量は6g未満が目標です。 「糖尿病腎症」が進行している場合は、 たんぱく質を摂ると腎臓に負担がかかるため、たんぱく質の制限が必要になることがあります。 たんぱく質を控えると摂取エネルギーも少なくなるため、食事の内容を見直して、不足するエネルギーを補う必要があります。 医師や管理栄養士と相談しながら、適切に食事・栄養の管理を行ってください。


■糖尿病の運動療法

ウォーキング、ジョギング、水泳などの有酸素運動が勧められます。 「楽にできる」から「ややきつい」と感じる程度の強さで、1日に合計で20〜60分程度、できれば毎日、少なくとも週に3回は行いましょう。 筋肉に負荷をかける動作を繰り返すレジスタンス運動も、特に筋力の保持のためにお勧めです。 腹筋や腕立て伏せ、スクワット、ダンベルを使った運動などがあり、週に2〜3回行うとよいでしょう。

一般に、運動をするとブドウ糖がエネルギーとして消費され、 血糖値が下がります。特に、有酸素運動を長く継続すると、インスリンの効きがよくなって血糖値が下がりやすい体質になります。 その他にも、運動には、血圧が下がる、善玉コントロールが増えやすくなる、体重が減るなどの効果があります。 また、気分がよくなって、生活の質が向上することも期待できます。 ただし、血糖管理が不十分である、糖尿病の合併症で眼底出血・腎不全・壊疽などがある、糖尿病神経障害が進んでいるといった場合は注意が必要なため、 運動をする前に必ず必ず医師に相談してください。


■運動時の低血糖対策

運動をすると、血糖値が下がりすぎて低血糖が起こることがあります。 これを防ぐためには、ビスケットなどの補食を用意して、運動中や運動後に摂るようにします。 低血糖が起こったら、ブドウ糖や砂糖を摂ります。 インスリン製剤を使っている場合は、手脚などよく動かすところに注射をすると、薬の吸収が早まって低血糖が起こりやすくなるため、お腹にします。 また、運動後は血糖値が低下するので、医師と相談して、運動前後のインスリン製剤の量を調整することもあります。


運動を続けるには、日常生活の中でこまめに体を動かす工夫もしましょう。 一緒に運動する仲間を作るのも大事なことです。家族や仲間と一緒だと長続きしやすくなります。