骨粗鬆症予防食品『納豆』

骨密度よりも大事な「骨の強度」を上げるのに納豆ビタミンKが有効に働く!


■納豆を多く食べる東日本は骨粗鬆症率が低い

専門家が納豆と骨粗鬆症予防の関係に目を向けたのは、あるデータがきっかけだったというのは、東京大学医学部付属病院の 東浩太郎先生です。

「太もも付け根の骨折は、骨粗鬆症が原因で起こることが多いのですが、その発症率は、東日本で低く、西日本では高い傾向が あります。一方納豆の消費量は東日本が多く西日本が少ない。このことから、納豆の骨粗鬆症予防効果に注目が集まりました」

骨粗鬆症の推定患者は1300万人。50歳以上の女性の4人に1人が患っていると言われています。 そもそも、骨粗鬆症とはどういう病気なのでしょう?

「骨粗鬆症というのは、骨折しやすい状態を指します。あまり自覚症状がなく、骨折して初めて自分が骨粗鬆症だっとと 知る人も多いのです。以前は骨密度が低いと危険だと言われていましたが、骨密度が正常でも骨折する人は多数。 そのため、骨密度が高くても、骨の質が悪ければ、骨粗鬆症になっている場合があると考えられます。」

では、質のいい骨、悪い骨の違いはどこにあるのでしょう?

「質のいい骨のイメージは、しなやかで折れにくい骨。同じ骨密度でも強さに違いがあるのは、レントゲン写真には写らない、 骨の形や微細構造、コラーゲン量などが関係すると考えられています。」

骨の強化に納豆が役立つ可能性大な理由は以下のようなことによります。


●骨質の向上に必要なのはカルシウムとコラーゲン

骨折しにくいしなやかな骨。そんな質のいい骨には、ある2つの成分が欠かせないといいます。

「骨を作っている主な成分は、カルシウムです。ただし、カルシウム同士をつなぐ成分が不足すると、骨の強度は弱まります。 カルシウム同士をつなぐ働きをしているのがコラーゲンなのです。」

骨の仕組みを鉄筋コンクリートに例えるとわかりやすいそうです。

「コンクリートがカルシウム、鉄筋がコラーゲンだと考えてください。濃度の薄いサラサラのコンクリートが骨密度が低い状態。 コンクリート濃度が高くても、鉄筋が入っていないのが、質の悪い状態。コンクリートの濃度が高く鉄筋で補強されているのが 質がいい骨の状態と言えるのです。」

●納豆ができる過程でビタミンKが生まれる

なぜ、納豆が骨の質アップに役立つと考えられるのでしょう?

「それは『ビタミンK』が関係しています。ビタミンKは、出血した際に血液を固めることで知られている栄養素で、 葉物野菜や海藻にも含まれますが、納豆の含有量が非常に多いのです。」

面白いことに、納豆の原料である大豆には、ビタミンKはほとんど含まれていないといいます。

「大豆に納豆菌を加えると、大豆の糖質やたんぱく質を吸収して納豆菌が増殖します。 その際に吸収した栄養素を酵素で変化させて、大量のビタミンKを作り出すと考えられているのです。

●納豆のビタミンKが骨のコラーゲン量をアップ

ビタミンKを摂ると骨のコラーゲン量が増える可能性が高いそうです。

「ビタミンKは、骨がコラーゲンをたくさん蓄えられるよう、働きかける性質があるのです。 このメカニズムはまだ解明の途上ですが、ビタミンKは、新しく骨を生み出す細胞に、コラーゲンの蓄積を助ける物質の分泌を 促していると推測されています。」

詰まり、納豆に含まれているビタミンKには、骨内のコラーゲン量を増やし、骨を強くする可能性があるといえます。 ここから、納豆が骨粗鬆症に役立つと考えられているのです。


■ビタミンKをアップする納豆の食べ方Q&A

【質問】丸大豆とひきわりなら、どっち?

【答】ひきわり納豆や小粒がお勧めです
いわゆる普通の納豆、丸大豆納豆のビタミンK含有量は、100g中600μg。ひきわり納豆の場合、その1.5倍以上の930μg となります。これは、納豆の表面にビタミンKが存在するため、同じグラム数であれば、粒が小さくて表面積が広い ひきわり納豆や小粒の方が、ビタミンK量が多くなるのです。

【質問】たくさんかき混ぜて粘りを出した方がいい?

【答】かき混ぜてもビタミンK量は変わりません
粘りが多くても、ビタミンKの量は同じです。納豆をたくさんかき混ぜれば、味や口当たりは変化しますが、 ビタミンKの摂取という意味では変わりません。ちなみに、辛子や醤油もビタミンK量に影響はないので、かけてもOK。 ただし、血圧の高い人は、醤油のかけ過ぎに注意しましょう。

【質問】どんな食べ方がお勧め?

【答】油と一緒に摂るのが◎です。
ビタミンKは、油と一緒に摂ると吸収率が高くなるという特徴があります。炒め物や揚げ物料理に使う、マヨネーズや ごまを加えるなどすると、より効率よく摂取することができます。ただし、油の摂り過ぎはカロリーオーバーに 繋がってしまうので、入れ過ぎには注意が必要です。

【質問】骨強化にはビタミンKだけでOK?

【答】たんぱく質やビタミンCなどバランスよく摂りましょう
骨を作っているカルシウムはもちろん、コラーゲンの材料になるタンパク質、コラーゲンの合成に必要なビタミンC、 コラーゲンを丈夫にする葉酸やビタミンB2、腸からのカルシウム吸収を促進するビタミンDなど、 さまざまな栄養が必要です。バランスのいい食事が大丈夫な骨つくりの基本と考えてください。