【質問】

喫煙の害は、肺だけでなく全身に及ぶのですか?


【答】

現在わかっているだけで、タバコそのものには約3000種類、喫煙者が吸い込む煙には約4000種類もの化学物質が含まれていると報告されています。 タバコの煙に含まれる化学物質には、アンモニア、ホルムアルデヒド、トルエン、フェノールなどの毒性のある物質や、 ニトロソアミンやベンゼンなどの発癌物質があります。 持病がなくても、喫煙を続けていると、肺炎など急性の呼吸器疾患を起こしやすくなります。 また、喫煙はCOPD(慢性閉塞性肺疾患)を起こしたり、 喘息を悪化させるなど、慢性の呼吸器疾患を起こす原因になります。 喫煙していなくても、肺機能は加齢によって徐々に低下しますが、喫煙者の肺機能は、非喫煙者の肺機能よりも急激なカーブで低下していきます。 やがて酸素療法が必要になるなど、生活に支障が出るほか、命に関わることにもなります。

癌では、口腔、鼻咽頭、副鼻腔、喉頭、肝臓、 食道膵臓大腸腎臓、 尿管、膀胱、子宮頸部、卵巣、骨髄性白血病など、さまざまな部位の癌が喫煙と関連することがわかっています。 癌以外にも、喫煙は、 動脈硬化心筋梗塞脳卒中 などの循環器系疾患を起こすほか、 糖尿病メタボリックシンドローム骨粗鬆症鬱病胃潰瘍、十二指腸潰瘍、バセドウ病、ED(勃起不全)などのリスクを高めたり、 高血圧のある人が喫煙すると、脳卒中のリスクを高めるなど、 全身のさまざまな病気のリスクを高めることが報告されています。 また、妊婦が喫煙していると、胎盤の異常、流産・早産のリスクがあるほか、 産まれてくる赤ちゃんの低体重や、出産後、子供の成長に影響を与えたり、 乳幼児突然死症候群のリスクを高めたりします。

このように、数多くの病気と喫煙との関わりが明らかになってきています。 最近は、喫煙していると、「皮膚の張りがなくなる」「シワが増える」「歯や歯茎の着色」「唇の乾燥」などによって、 実際の年齢より老けて見えるスモーカーズフェイスになることも知られるようになっています。