脂肪肝を防ぎ、血圧を下げる食品『リンゴ』

リンゴには、疲労回復作用のある「クエン酸・リンゴ酸」、 脂肪燃焼促進作用・脂肪肝改善作用・抗酸化作用・血糖値上昇抑制作用・血圧低下作用のある「リンゴポリフェノール」、 整腸作用・血糖値低下作用・抗がん作用のある「リンゴペクチン」、抗酸化作用のある「アントシアニン」などが含まれています。


■毎晩のリンゴ1個は医者を廃棄させる?

リンゴの主成分はブドウ糖などの糖質で、80%以上の水分を含んでいます。酸味の元であるリンゴ酸とクエン酸が豊富で、代謝を活発にし、疲労回復や食欲増進、 消炎効果があります。また、果物としては珍しくビタミンCの含有量が少ないうえ、他のビタミン類も期待できませんが、 ペクチンとカリウムを多く含んでいるのがリンゴの特徴です。ペクチンは腸内を酸性に傾け、ビフィズス菌などの善玉菌を繁殖させ、下痢を止めてくれます。 また、カリウムは、体内の余分な塩分を排出し、血圧を下げる効果の他、 水分代謝を調整してのどの渇きを抑えたり、むくみを解消する利尿作用、二日酔い防止といった効果があります。 すりおろしたリンゴは消化が良く、病後や食欲がないときに最適です。ドイツには「毎晩のリンゴ1個は医者を廃棄させる」ということわざがあるほどです。


■がんや脂質異常症などの生活習慣病を予防

リンゴは、栄養成分の分析を見ても、他の食品より特別に優れているものは見当たりません。 しかし、世界各国で報告されている多くの疫学調査や人の介入研究を見ると、生活習慣病に対する予防効果が大いに期待されます。 フィンランドでは、25年間にわたる疫学調査が行われましたが、リンゴを多く摂取している人は、食べていない人と比べ、 肺がんに対するリスクが58%も減少していました。肺がんを含むすべてのがんに対しても、17%リスクを下げるということが報告されています。 また、心臓病や脳卒中予防に関しても、男性で41%、女性で39%、発症リスクを減少させると報告されています(1万人対象のヒトの介入研究)。

脂質異常症の人は、それだけで動脈硬化の原因となり、心臓病をはじめとする生活習慣病発症のリスクが高まります。 この脂質異常症の人に対し、リンゴに多く含まれているペクチンを1日15g摂取させることで、血中の総コレステロール値と中性脂肪値が有意に減少し、 さらに善玉コレステロールのHDLが増加し、摂取開始後90日には、健康者レベルにまで近づいた、という報告があります。 最近では、リンゴに含まれるリンゴポリフェノールが、各種の実験によって、肝臓内での脂質合成酵素を阻害すると同時に、 脂質燃焼酵素の活性を高めることが解明されました。ブラジルで行われたダイエット研究では、BMI(体格指数)が25以上の女性(30〜50代)に 1日3個のリンゴを4ヵ月間摂取してもらったところ、平均で1.22kg減量できたとの報告も発表されています。


■リンゴの効果的な食べ方

リンゴには多くのペクチンが含まれていますが、ペクチンは水と油になじむ性質があり、コレステロールと水分の仲立ちをして、コレステロールを排出し、 コレステロール値を正常にしてくれます。さらに、ペクチンは分解されると肝臓でのコレステロールの合成も抑制するといわれています。 動物実験で、リンゴのペクチンを最大限に発揮させるには、脂質とリンゴを同時に食べると効果があることがわかりました。 脂肪肝などの生活習慣病の予防には、肉や卵を食べるときに、サラダやデザートとしてリンゴを食べるのが効果的といえます。


■肝臓を守る、リンゴの食べ方

▼血中の脂質を減らすには
1日1.5個のリンゴを3回に分けて食事の前に食べる。

▼肝機能を高め、脂質の合成を防ぐには
リンゴ1個、ニンジン1本、レモン1個を適当な大きさに切り、ミキサーにかけジュースを作って飲む(1日2回に分けて)。 そのジュースで、ビール酵母小さじ1を飲む(1日2回)。


■便秘や咳、痰の改善にも効く

▼乳幼児の消化力の増強に
毎日、適量(リンゴ大1/2〜1個)をすりおろすか、ジュースを飲ませる。 ジュースを作るときに、茹でたニンジン1/2本を加えて絞ればさらに効果が。

▼老年者や体の弱った人の便秘の改善に
毎日、夕食の直後にリンゴ1個を食べる。

▼長引いた咳や淡の改善に
リンゴと梨各1個をいちょう切りにし、陳皮(乾燥させたミカンの皮)少々と白砂糖大さじ1を加えて、水4カップを加えて約20分煮る。 1日3回に分けて飲む。