質問:お尻にも水虫ができるの?

10~15年前より腰からお尻にかけてヘルペスができ、2~3ヵ月に1度、疲れると腫れて痛むので病院に通っていました。 1~2年前よりかゆみがひどくなり、ある病院では寝込んでもいないのに床ずれと言われ、別の病院では水虫の一種(白癬菌)と言われました。 以前処方されたデルモペート軟膏やヒルドイドクリームをつけると余計に広がり、今はニゾラールクリームで少し治まっています。 お尻にも水虫はできるのですか?


【答】

まず、ヘルペスについて説明します。ヘルペスとは「単純ヘルペスウイルス」の感染によって、皮膚や粘膜に小さな水疱(水膨れができる病気です。 ヘルペスウイルスは一度感染すると、症状が治まった後も体内に住み続ける性質があります。 そのため、疲れが溜まるなど抵抗力が低下するとウィルスが活性化して再発を繰り返します。 単純ヘルペスウイルスには、1型と2型の2種類があります。お尻など主に下半身に感染するのは2型であることが多く、 これは唇など主に顔面に感染する1型と比べると再発しやすいとされています。 治療では、抗ヘルペスウイルス薬を使い、病状に合わせて飲み薬、塗り薬、点滴を使い分けます。再発を頻繁に繰り返す場合は、予防投与といって、 症状が出ていない時も一定量の抗ヘルペスウイルス薬を毎日内服し続ける治療(再発抑制治療)が行われることもあります。

次に水虫ですが、これは「白癬菌」というカビ(真菌)の一種が皮膚の角質に感染することで起きます。 白癬菌は頭から足まで全身の皮膚に感染します。 特に足に感染したものを水虫と呼び、お尻などに感染したものは「体部白癬」と呼ばれます。 体部白癬の主な症状は赤い円状の発疹で、かゆみを伴うこともあります。 白癬菌は湿度の高いところを好むので、お尻は白癬菌が感染しやすい部位の一つだといえます。 体部白癬の治療には、抗真菌薬の塗り薬を使います。薬を使い始めると症状は2週間ほどでよくなってきますが、 この時点ではまだ角質に白癬菌が潜んでいる可能性があるので、新陳代謝によって角質が入れ替わるまでは薬を塗り続けることが必要です。 一般的には2ヵ月くらい治療すれば完治します。ただし、水虫や足の爪に白癬菌が感染する「爪白癬」があると、 体部白癬を繰り返しやすくなるので、水虫や爪白癬がある場合はその治療も必要です。

ご質問者のケースは、長年ヘルペスの再発を繰り返していたところに、白癬菌が感染したのではないかと思われます。 白癬菌は多くの場合、まず足に感染し、次にほかの部位に広がっていきます。 したがって、足や爪の白癬があるか否かをきちんと検査し、そちらの対策を立てることも大切です。 ヘルペスと白癬の治療は同時に行っても全く問題ありません。

(この答えは、2018年2月現在のものです。医療は日々進歩しているので、後日変わることもあるのでご了承ください。)