■質問:「こむら返り」に悩まされています

「こむら返り」がたびたび起こります。特に脚が疲れるような運動をしているわけでもないのですが、多いときは、一晩に2~3回、 足の指が反り返って引きつったり、ふくらはぎ、太腿が硬直したりすることもあります。 痛みは非常に強く、波のように押し寄せる痛みとねじれる痛みが15分くらい続きます。 内科医に相談し、漢方薬を服用し始めてから、少し痛みが和らいでいます。 (70歳代・女性)(使用中の薬は芍薬甘草湯)


【答】

「こむら返り」とは、こむら(腓腹筋。ふくらはぎの筋肉)の不随意(自分の意思とは関係なく働く)に生ずる骨格筋の痛みを伴う筋痙攣のことをいいます。 夜間のこむら返りは50歳以上の人の50%にあり、そのうち40%は週に少なくとも3回あり、5~10%は毎晩あると報告されています。 病態はまだよく解明されてはいませんが、筋肉の過剰反応ではないかとされています。 通常は運動中に起こるのですが、睡眠中は足が伸びて、ふくらはぎの筋肉が収縮している状態になっています。 ところが、筋肉が収縮しているという情報を脊髄方向に伝えるセンサーである腱紡錘と筋紡錘とがうまく働かないと、 運動神経の誤動作によってこむら返りが起きやすい状態になります。多くはふくらはぎに痙攣が起こりますが、太腿や足にも起こることがあります。

お手紙によると、ご質問者は睡眠中のこむら返りが頻繁に起きているようです。 末梢神経が障害される疾患(「糖尿病」「甲状腺疾患」など)や「腎不全」「肝硬変」などの代謝性疾患、電解質異常の病気(副甲状腺疾患)、 「腰部脊柱管狭窄症」などの腰の骨の病気、「閉塞性動脈硬化症」などによる血流不足などが関係している場合がありますので、 一度、神経内科のある病院で検査を受けることをお勧めします。 また、「高血圧」や「脂質異常症」の薬、利尿薬などが原因となることがあるので、もし服用している場合は、担当医にご相談ください。 それでも原因がはっきりしない場合は、基礎疾患のない「夜間有痛性筋痙攣」ということになります。

予防には、ふくらはぎの筋肉を伸ばすマッサージやストレッチングが有効です。 手で足の指先を持ち、ゆっくりと手前に引き寄せて足首の背側やふくらはぎを伸ばす運動をしてください。 また、寝る前に入浴などで足を温めることも有効といわれています。 薬剤治療については、芍薬甘草湯は即効性があり効果的ですが、浮腫(むくみ)や高血圧、筋力低下などの副作用がありますので、 こうした症状が現れた場合は減量あるいは中止が必要です。また、消炎鎮痛効果のある外用薬(塗り薬や貼り薬)も有効です。 これらの薬を試しても効果が得られない場合は、筋弛緩薬や抗てんかん薬、ビタミンEなどが効果がありますので、神経内科に相談されることをお勧めします。

(この答えは、2014年4月現在のものです。医療は日々進歩しているので、後日変わることもあるのでご了承ください。)