右脚ブロックとブルガダ症候群

右脚ブロックとブルガダ症候群に関する疑問にお答えします。


■右脚ブロックとブルガダ症候群

夫が健康診断で「右脚ブロック」と判定されていましたが、今回初めて「ブルガダ症候群の疑い」と言われました。 右脚ブロックからブルガダ症候群に変化することはあるのですか?
(35歳・女性)


【答】

全身や肺へ血液を送り出しているのは左心室と右心室です。ここが収縮するためには、電気的な刺激によって、心室の筋肉が収縮する必要があります。 そのための電気の通り道が右脚と左脚です。「右脚ブロック」とは、右脚の電気の流れが悪くなった状態です。 ただ、右脚ブロックがあっても、右心室が収縮しないわけではありません。電気的な刺激を受けた左心室からの刺激が右心室にも伝わって、 どちらも収縮するのですが、その時に心電図に異常が現れるのです。 右脚ブロックとブルガダ症候群の心電図は、一見したところ似ているため、今回の検査では誤って判定された可能性はあります。 右脚ブロックは中高年では一定の頻度で出現してくるものなので、あまり心配する必要はないでしょう。 ただ、ブルガダ症候群の可能性も否定はできません。専門の医療機関で一度検査を受けておく必要はあるかと思います。