子供にまつわる睡眠のメカニズム
「寝る子は育つ」と言いますが、子供を親と同じ睡眠リズムで生活させると、その後の成長に支障を来してしまいます。 子供の睡眠のメカニズムをよく理解したうえで、少しでも子供の睡眠を豊かにし、脳の成長を促してあげましょう。
■睡眠不足だと子供の脳の成長にも支障を来す
睡眠と覚醒のリズムは脳が発達してから整うもので、成人と同じ成熟したリズムが出来上がるのは18歳以降です。 そのため、子供のうちはリズムを助けてあげる行為を意識的に行う必要があります。 自律神経は、興奮を司る交感神経と、リラックスを司る副交感神経に分かれています。 両者のバランスを保つための抑制機能が未熟だと、不機嫌になりやすくなります。 子供は成長に伴って抑制機能がある神経が発達することで、駄々をこねたりする場面も少なくなります。 他人の意見に耳を傾けたり、計画的に行動する能力も、抑制神経の発達に伴い身についていきます。 抑制神経の発達は、3歳までに一つの山場を迎えます。一般的に1日11~14時間眠れば、抑制神経は問題なく発達するとされています。
ところが、都市型生活では、夜になっても暗くならず開いている店がほとんどなので、気付かないうちに活動時間が長くなり、 就寝が遅れてしまいます。そのため、昔に比べて就寝するためには工夫が必要ですが、親に余裕がないと寝かしつけることができず、 結果的に子供は行動が切り換えられなくなり、親自身も疲弊してしまいます。 子供を寝かせる際に気を付けたいのが、部屋の証明です。親より子供の方が光の感受性が強いので、明るい照明下で長時間過ごすと、 睡眠を促すメラトニンが分泌されず、子供は不眠になってしまいます。 子供がなかなか寝付けないのは親にとってもストレスになるので、照明の色を電球色に替えたり、必要のない場所の証明を消すなど 工夫しましょう。