睡眠量が足りないと味付けが濃くなりがちに

「疲れていると味付けが濃くなる」という話をよく聞きますが、これは睡眠不足が原因で生じている現象です。 放っておくと病気のもとになってしまうので、早めに対処するよう心がけましょう。


■睡眠時間を確保することで味付けは変わっていく

味付けが濃い食事にはたくさん塩分が含まれていることが多く、この塩分が過剰に摂取されることで体内に影響が及びます。 体内へ過剰に摂取された塩分は、腎臓や肝臓の時計遺伝子に作用することで3時間ほど体内時計が早まります。 これは睡眠不足のせいで体内時計を早めようと、脳があえて塩分の濃い食事を摂るよう指示を与えているとも考えられます。 慢性的な睡眠不足では、生体リズムは遅れて夜型になりやすく、内的同調性(生体リズム相互間で起こるズレ)や血圧、 血糖値の上昇を招きます。脳が自律的に生体リズムの遅れを防ごうとして塩分の摂取量を増やす命令を出し続けると、 私たちは濃い味に慣れてしまい、無自覚に塩分の過剰摂取を続けてしまいます。 このサイクルが作られてしまうと、生活習慣病のリスクが高くなってしまいます。 そこで、味付けが濃い食事が多いと自分で感じたら、睡眠の絶対量が少ないか確認しましょう。 もし足りていないなら、1日数分だけでも早く寝るなど、工夫して睡眠時間を捻出しましょう。 もしかしたら「数分だけなら、別に変わらないでしょ」と考える方もいるかもしれません。 しかし、例えば1日10分早く眠る作業を1ヶ月継続するだけで、約5時間の睡眠を確保することができます。 日中のパフォーマンスアップにもつながるので、おろそかにしないことが大事です。 睡眠が足りていないと脳の抑制機能が利かなくなり、正しい判断ができなくなります。 そうなると目先の状況にとらわれやすくなり、自然と無駄遣いが増えてしまいます。 お金の使い方が荒くなってきたと感じたら、これもまた睡眠不足のサインなので、早寝などして睡眠の絶対量を確保しておきましょう。