癌の予防・対策に『温熱療法:遠赤外線シート』

癌細胞遺伝子を活性化させ、癌細胞の自殺を促すと米国癌学会も認める「遠赤外線シート」が注目されています。 遠赤外線シートから放出される遠赤外線の働きによって、癌抑制遺伝子の働きが高まり、 眠っていたアポトーシスの機能が回復することで、癌細胞が自ら死滅するとされているのです。


■遠赤外線シート

特殊な遠赤外線が優れた効果を発揮する

癌細胞を作らないようにする、また、できてしまった癌細胞の増殖を抑えるには、強い免疫力を維持しておかなくては なりません。そこで、今注目されているのが「遠赤外線」です。 遠赤外線とは、太陽光線に含まれる赤外線の波長の中で3~1000ミクロンの範囲の光線を指します。 遠赤外線それ自体は熱を持っていませんが、特定の物質に当たったときに、その物質を構成する分子の運動を 生じさせ発熱を促します。人体の場合、遠赤外線による発熱は、表皮だけでなく、皮下の深部でも起こるため、 体を芯から温めるのに最適なのです。しかも、遠赤外線は赤外線と異なり、人体にとって安全かつ無害です。

遠赤外線によって熱を放出させる用具はさまざまありますが、今、特に注目されているのが『遠赤外線シート』。 遠赤外線シートは、炭酸カルシウムが99.7%以上含まれた高純度の石灰石を主成分とし、 そのほかに貴金属鉱物や炭素(カーボン)を配合して作られたものです。 特徴は、ミクロの気泡によるハニカム構造(蜂の巣状)。 この気泡が、人体や太陽エネルギーから受けた電磁波を、細胞を活性化する特殊な遠赤外線に変えて放出することで、 優れた保温性を発揮します。具体的には、体温を恒常的に0.36度上昇させる働きのあることが確認されています。 また、遠赤外線シートは、体の外部に装着したり、あるいは寝床に敷いて使用したりするため手軽に使え、 人体に副作用もなく、温熱によって免疫力を高めることから、癌治療に最適であるといわれています。


●遠赤外線シートの癌抑制効果

遠赤外線の効果で癌の自殺を促す

遠赤外線シートが癌の抑制に効果のあることを実証した実験があります。 これは兵庫医科大学の島教授が行ったもので、実験には、3種類の癌細胞(ヒト前立腺癌細胞のホルモン不応性癌細胞 LNACap、Du145、PC3)が使われました。

まず、これらの細胞をフラスコに入れ、その上下を遠赤外線シートで覆って、癌細胞の状態を観察しました。 その結果、3週間後に、3種類全ての細胞において、増殖が抑えられていました。 この理由として考えられるのが「癌細胞のアポトーシス(計画的細胞死)」機能の活性化です。 アポトーシスとは、細胞に備わっている仕組みで、老化した細胞や不要になった細胞が自滅するようになっています。 しかし、癌細胞ではアポトーシスの仕組みが正常に働かないため、無制限に増殖し続けてしまうのです。 それが、遠赤外線シートから放出される遠赤外線の働きによって癌抑制遺伝子の働きが高まり、 眠っていたアポトーシスの機能が回復し、癌細胞が自ら死滅したと考えられます。

一方、同様のヒト前立腺癌細胞を用いて、マウスを使った生体実験も島教授によって行われました。 3種類のヒト前立腺癌細胞を移植したマウスをかごに入れ、その上下を遠赤外線シートで覆い、 マウスの癌細胞の増殖の程度を観察しました。その結果、全てのマウスの体温が上昇したこと、 そしてマウスの癌細胞にあるアポトーシスの仕組みが活性化したことが確認され、 約70日後には癌細胞の増殖が半分以下に抑制されたこともわかりました。

これらの実験から、遠赤外線シートが癌の抑制に大変効果があることが証明されました。


●遠赤外線シートと化学療法との併用

化学療法との併用でも、優れた抗癌効果

さらに、米国で癌増殖抑制効果があると次世代抗癌剤として注目されている「酪酸ナトリウム」と、 遠赤外線シートを併用した実験も島教授によって行われました。 酪酸ナトリウムは、もともと人体の腸管内にあるため、基本的には正常な細胞を傷つけることはなく、 副作用も少ないと考えられています。 とはいえ、強い癌細胞を抑制するためには、多量の投与が必要となり、患者さんが吐き気などを訴える可能性も 否定できません。 この実験で、遠赤外線シートを併用すれば、酪産ナトリウムの投与を最小限(1/2~1/4)に抑えられることがわかりました。 つまり少量の投与でも癌細胞の死滅が確認され、高い抗癌効果をもたらすことが証明されたのです。


●遠赤外線シート体験談

末期癌の痛みが和らいだ

長崎県に住むSさん(68歳・男性)は、胃の不調を訴え、病院の内科で検査を受けたところ、大腸癌であることが判明。 すでに、癌の進行度は4段階中ステージⅣに達しており、肝臓への転移も認められたそうです。 また、おなかには腹水がたまっていたといいます。 医師から治すのは難しいと告げられたSさんは、病院で治療を受けず、別の治療手段を探すことにしました。 そして、遠赤外線シートが癌抑制に有効であることをしりました。 Sさんは、早速遠赤外線シートを購入し試してみると、不思議なほど元気がみなぎり体調がよくなったのです。 「これなら癌を治せるかもしれない」とSさんは期待を抱きましたが、しかし、再び癌の痛みに悩まされるように。 そこでSさんは、あるクリニックを受診しました。そのクリニックでは、鎮痛剤で癌の痛みを抑えるとともに、 大きめの遠赤外線シートを使って治療することになりました。 遠赤外線シートは、手で持って体の表面をさすることで抗癌作用が飛躍的にアップします。 Sさんは、遠赤外線シートを身につけていただけだったので、さすり方を教えてもらい、自宅でも行うことになりました。

1週間後、Sさんに回復の兆しが現れました。 鎮痛剤を用いなくても、癌の痛みがなくなったのです。 さらに食欲が旺盛になり、食事も以前のように摂れるようになりました。 また、腹水は1度も抜いていませんが、お腹の張りが一回り小さくなりました。

そして2ヵ月後、Sさんはすっかり元気を取り戻し、趣味の釣りができるまでに回復。 腫瘍マーカーの値が約13000から約6500に半減し、癌の進行が抑えられていることも判明しました。


●最後に

以上の遠赤外線シートの抗癌効果について、米国では2005年と2007年の2度、ASCO(米国癌治療学会)が研究論文を 正式承認しており、現在FDA(米国食品医薬局)で医療用具の認可を取得する手続きに入っています。 一方、日本でも文部科学省が推進する「癌プロフェッショナル養成プラン」(癌の専門チームが癌患者さんの治療を行う方法) において遠赤外線シートの活用が検討されています。 統合治療を主流とする治療法が普及しつつある現代、この遠赤外線シートが大いに役立つ日が来ることは確実です。