アルファ波

アルファ波(α波)』とは、心身ともにリラックスした状態の時に発する脳波です。 脳がα波状態になると、リラックス効果やストレス軽減・リラックス、脳の活性化、免疫力向上など、肉体にさまざまな影響があります。 また、「ベータエンドルフィン」が分泌されています。 これは「脳の快楽物質」とも呼ばれる神経伝達物質の1つで、分泌されると幸福感に満たされます。 心・身体にとても良い影響をもたらす脳波ということで、様々な方向から大いに注目されており、 意識障害、認知症、精神疾患、 睡眠障害などの診断補助・状態把握に用いられることがあります。


■「アルファ波」とは?

リラックスしている状態で出る脳波

「脳波」とは、人間や動物の大脳の働きにともなって発生する電気的振動のことです。
脳波は、周波数と振幅によって、

  • 「δ波(デルタ波:深い睡眠時に出る脳波)
  • 「θ波(シータ波:まどろんだ状態に出る脳波)」
  • 「α波(アルファ波:落ち着いた状態に出る脳波)」
  • 「β波(ベータ波:興奮状態に出る脳波)」
  • 「γ波(ガンマ波)」

の5つに分類され、δ(デルタ)波は1~3Hz、θ(シータ)波は4~7Hz、α(アルファ)波は8~13Hz、 β(ベータ)波は14~30Hz、γ(ガンマ)波は30Hz以上のことを指します。 (ただし各帯域の周波数については研究者によって多少異なる定義を用いる場合があります)

アルファ波・ベータ波という名称は、1929年に人間で初めて脳波を記録したドイツのハンス・ベルガーによって命名されました。 安静時の脳波においては、他の周波数成分に比べてアルファ波の占める割合が高く、基礎律動の主成分を成しますが、 アルファ波の発生機序については、さまざまな仮説が提案されているものの未だに不明です。 しかしアルファ波は脳や意識の状態によって変化することが経験的に知られているため、 意識障害、認知症、精神疾患、 睡眠障害などの診断補助・状態把握に用いられることがあります。 その他に、生理学・心理学などの研究目的で用いられることもあります。


■人間の精神活動と脳波

近年、人間の精神活動と脳波には、極めて深い関係があることが明らかにされてきています。 脳から出ている脳波はその心身状態によって異なり、特にリラックスした気持ちでいる時の脳波がアルファ波で、 人間が目を閉じ安静にしているときやクラシック音楽、川のせせらぎを耳にしたりすると、出やすいとされています。 また、一つのことに集中しているときにもアルファ波が大きくなります。 つまり、アルファ波が出ているからリラックスしているのではなく、リラックスしているからアルファ波が出ているわけです。 心の状態を平静にすることにより、アルファ波が発生し、副交感神経が優位な状態になっていることを表すわけです。 自分の心の状態がアルファ波という形で脳波に現れているのです。 人間は目覚めているとき五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)の働きで意識は常に緊張している状態にあるといわれています。 つまりベータ波の状態にあることが多いのです。 しかし、ベータ波の状態が長く続くと、悪性のホルモンが分泌され、さまざまな病気が発生する要因になる、といわれています。


■アルファ波の効果・効用

脳波がミッドアルファ波(9Hz/sec)の時には、生体の病気に対する免疫機能が昂進して、自然治癒力が飛躍的に向上し、病気に対する抵抗力がつきます。 逆に、ベータ波(ストレス波) になると、免疫機能が低下して、病気になりやすくなります。 また、普段人が使っている脳は「顕在脳」と呼ばれ、全脳の1~2割程度ですが、 アルファ波の時は「潜在脳」が使用され、ひらめきとか発想力が生まれたり、記憶力や対人能力が向上するといわれています。 余談ですが、超能力が発現するときの脳波も、9Hz/secの時といわれています。

さらに、人は精神的・肉体的な抑圧を受けてストレスを持ちますが、 ストレスから生じた肉体の筋肉から緊張を緩和させたとしても、潜在意識に精神的な抑圧がある限り、体へその悪影響が継続的に生じ続けます。 そんなとき、アルファ波状態になって、うまく潜在意識の扉を開けると、リラックス状態になりストレスを解放することができます。 アルファ波は、心・身体にとても良い影響をもたらす脳波ということで、様々な方向から大いに注目されています。


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