【質問】丹毒について教えてください

5年ほど前、右側の顎が全体が赤くなりました。内科で「丹毒」と診断され、カロナール、メイアクトMS、クラリチンを服用しました。 それ以降、頭部や耳の周囲に赤いブツブツができてかゆく、最近は背中、手、腕なども痒い感じがします。 皮膚科では「丹毒ではない」と言われました。丹毒とはどんな病気なのでしょうか。
●71歳・女性


【答】

急に顔が赤くなったり、腫れたりする病気はたくさんあります。 例えば、感染症であれば丹毒、蜂窩織炎、 伝染性膿痂疹帯状疱疹など、 感染症以外では 血管神経浮腫や接触皮膚炎など、また、稀ですが、 膠原病やリンパ増殖疾患などもあります。
ご質問者は、最初の受診の時に「丹毒」と診断されたとのことですが、丹毒発症の初期は特徴に乏しく、診断を確定するのが困難なことも少なくありません それでは、丹毒とはどんな病気なのでしょうか。 丹毒は、皮膚・軟部組織の細菌感染症です。代表的な皮膚・軟部組織の細菌感染症には丹毒と蜂窩織炎がありますが、両者の違いは原因菌と炎症の深さです。 丹毒の主な原因は溶連菌で、蜂窩織炎の主な原因菌は黄色ブドウ球菌です。 また、丹毒の炎症は真皮が中心で浅いのに対して、蜂窩織炎の炎症は皮下脂肪組織が中心で深いのが特徴です。 どちらも赤く腫れて、触ると熱感があり、発熱などの全身症状も伴いますから、区別が難しいことも多いです。 しいて言えば、丹毒は炎症が浅いので、赤くなった部分の境界が比較的はっきりしています。 丹毒は、顔や脛の片側にみられることが多いので、ご質問者の場合も丹毒の可能性はあったかもしれません。 丹毒かどうかは、培養で溶連菌が検出されるかどうかや、血液検査でASO(抗ストレスプトリジン-O)価が上昇しているかどうかなどで診断されます。 丹毒の治療は、溶連菌に効果がある抗菌薬を内服するのが一般的です。 ご質問者が内服されたメイアクトMSはセフェム系の抗菌薬で、皮膚の感染症に用いられます。 溶連菌感染では、他にペニシリン系の抗菌薬がよく用いられます。発熱や痛みなど全身症状が強い場合は、入院して治療を行うこともあります。 溶連菌は腎炎を引き起こすことがあるので、注意が必要です。また、丹毒は同じところに繰り返し生じることがあるので、しっかり治療することが大事です。

(この答えは、2019年11月現在のものです。医療は日々進歩しているため、後日変わることもあるのでご了承ください。)