【質問】アレルギー性鼻炎が悪化しています

30年以上前から花粉症があり、 ここ数年は薬を使用してもくしゃみ、鼻水、鼻や目のかゆみが治まりません。 アレルギー検査では、スギ、ダニ、ハウスダストの数値が高くなっていました。 現在、アレルギー性鼻炎の状態はさらに悪化し、 季節に関係なくくしゃみ、鼻水、猛烈なかゆみが頻繁に起こり困っています。 また、昨年あたりから咳喘息の症状も出るようになりました。 改善方法はないでしょうか。
●61歳・女性


【答】

鼻水、くしゃみ、かゆみなど、鼻詰まり以外の症状が年中強いということですが、スギ花粉症の合併があるとしても、 現在の症状の中心はハウスダストによる「通年性アレルギー性鼻炎」が考えられます。 鑑別が必要な病気に、自律神経の関与が考えられている非アレルギー性の「血管運動性鼻炎」がありますが、 ご質問者の場合、かゆみが非常に強くアレルギー検査も陽性であることから、その可能性は少ないと考えます。 医師に相談し、可能であれば「鼻粘膜誘発試験」で確認するとよいでしょう。

ハウスダストの中にはアレルギー性鼻炎を引き起こす可能性のあるさまざまなアレルゲンが含まれていますが、頻度が高いのはダニです。 ダニアレルギーに対しては、ダニのエキスを用いた免疫療法があり、薬物療法の効果が乏しいアレルギー性鼻炎に対しても効果が期待できるとされています。 現在は重い副作用の発現頻度が少ない「舌下免疫療法」が多く用いられています。 スギ花粉症を合併している場合は、スギ花粉に対する舌下免疫療法も併用するとよいでしょう。 免疫療法の欠点は即効性がないことで、効果が出るまでに2ヶ月程度かかります。 さらに高い効果や、免疫療法の最大の利点である中止後も持続する効果を得るためには、治療を2~3年間継続することが必要です。

他の治療法としては手術治療があります。 鼻水を分泌させる後鼻神経を切断するもので、内視鏡を用いて鼻の中から行います。 多くは全身麻酔で行われ、手術時間は1時間前後です。 鼻水やくしゃみを改善する効果は高いのですが、合併症として手術後の鼻出血、時間が経過してからの鼻の粘膜の乾燥などがあります。

いずれの治療も専門医からよく説明を聞くことが大切です。 なお、鼻炎の症状を改善することは、咳喘息の改善にも繋がることが期待できます。

(この答えは、2021年4月現在のものです。医療は日々進歩しているため、後日変わることもあるのでご了承ください。)