夏の夜の快眠法
寝苦しい夏の熱帯夜の暑さによる睡眠不足の影響は、終日だるいとか生活リズムや体調の狂い、食欲の低下などに現れます。 夏の熱帯夜でもより快適で心地よい睡眠を得るために、健康的な夏の夜の快眠法を紹介します。
■夏の熱帯夜は睡眠不足を招く
室温が29℃以上になると、ほとんどの人が寝苦しさを感じる
暑くて寝苦しい夜が続く夏。
エアコンで室温を下げれば眠りに付けますが、
夏風邪を引いたり、喉を痛めたりと、体調を崩しがちです。
心身の疲労を和らげるためには、質の高い睡眠が大切ですが、夏になると寝不足気味になり、夏バテに陥る人も少なくありません。 夏に寝苦しくなるのは、睡眠と体温には深い関係があるためです。 人は体温が低くなると眠くなり、高くなれば目覚めるという特性を持っています。 そのため、夏の熱帯夜のような高温多湿の状態では熱の放散ができにくく、 汗も蒸発しにくいので体温が十分に下がらず、眠りにくくなるのです。 一般に室温が29℃以上になると、ほとんどの人が寝苦しさを感じるといわれています。
では、夏の睡眠不足は体にどんな影響をもたらすかというと、「終日だるい」「日中に眠い」「生活のリズムや体調が狂う」などが挙げられます。 こうした睡眠不足により、「寝付かれずに朝寝坊」「居眠り」「ボーっとしている」といった集中力に欠けるミスを起こしがちになります。
■夏の夜の快眠ポイント
夏の熱帯夜でも快適に眠るポイントは以下のようなものです。
- ▼室温28℃前後、湿度60%前後に
- 寝具や個人差で異なりますが、寝室の室温は28℃くらいを目安に、湿度を60%前後に保つのが理想です。 温度を下げずに湿度を下げるなど、体感温度を下げる工夫が必要です。 エアコンや扇風機などは、風が直接体に当たらないようにし、タイマーは就寝から2~3時間で切れるようにセット。 一晩中エアコンをつける場合は、冷やし過ぎないように、温度は28℃以上に設定しましょう。 除湿力があり、加湿力のあるエアコンであれば、肌や喉の乾燥を抑えることができます。
- ▼ぬるめのお風呂で体を温めて
- 日中のエアコンなどにより、体は意外と冷えているものです。そのため、夏に冷えを感じる人も多くいるようです。 眠りやすくするために、37~38℃のぬるめのお風呂にゆっくりと入り、熱の放出を促しましょう。 体は温まると、熱の上昇を抑えるために熱放散が盛んになり、体温は低下しやすくなるといわれています。
- ▼寝具の替えとカーテンの活用
- 室温が28℃でも、布団の中の温度が高ければ寝苦しくなるので、通気性の良い夏用寝具へ取り替えたいものです。 また、夏は太陽が昇る時間が早いため、光の影響で速く目が覚めてしまうことがあります。 それを防ぐには、ベッドの位置を東窓からずらしたり、遮光カーテンなどを利用する方法があります。
■夏の夜の快眠寝具
素材にこだわり ~熱を吸収、発散~
私たちは、一晩の睡眠で約コップ1杯分の汗をかきますが、夏は通常22倍以上になるといわれています。 その汗の多くは敷き布団に吸収され、背中の湿度を上げてしまうので、 快眠のためには、天然のさらりとした肌触りいいイグサのゴザや、天然竹を使ったマット、 眠りと目覚めのためのサプリメントなどもあります。 ポイントは汗を吸収し発散する素材を選ぶことです。 また、頭が枕と密着しすぎたりすると、寝苦しくなるものです。 通気性の良いそば殻枕をはじめ、ポリエチレンパイプ素材の枕、天然竹のひんやり感が特徴の枕、液体の浮力を活用した枕もあります。 パジャマは肌触りがよく、体を締め付けずに通気性や吸湿性、放湿性の良い素材のものをオススメします。
寝具メーカーは、熱の吸収や発散に優れた夏向け寝具の販売に力を入れています。 少しでも涼しさを感じられる寝具を使えば、安眠快眠が得られるだけでなく、エアコンも要らず、電気代の節約にもなります。 夏の夜の快眠のための環境を整えて、さわやかな朝を迎えましょう。
【関連項目】:『夏向け安眠快眠寝具』