膝痛克服「ウォーキングに挑戦」ストレッチ&筋トレで効果アップ

●ウォーキングの効果を上げるためには、ストレッチや筋力トレーニングが大切。
●ストレッチと筋力トレーニングを組み合わせることで、相乗効果が生まれる。
●運動を行うタイミングを決め、1日3回の運動を継続して行うと効果的。


■快適なウォーキングのために

膝への負担を減らす2種類の運動を行う

膝の痛みがあるときに歩くと、膝に大きな負担がかかります。しかし、痛いからといって体を動かさないでいると、 体重が増えたり筋力が低下するなどして、痛みが慢性化して強まる、という痛みの悪循環に陥ります。 この悪循環に陥るのを防ぐためには、ウォーキングが重要です。ウォーキングをする際は、膝への負担を減らす工夫と共に、 ストレッチと筋力トレーニングをすることが勧められます。これらによって、変形膝関節症による膝の痛みが改善され、 楽にウォーキングができるようになるのです。

●相乗効果で痛みを軽減する

ストレッチは、筋肉や関節を伸ばす運動です。ストレッチによって膝関節の動きを改善し、筋肉を柔らかくしてスムーズに 動かせるようにします。筋力トレーニングには、膝関節を支える筋肉を強化して、膝関節の動きをサポートする効果があります。 両者を組み合わせることで相乗効果が生まれ、さらに膝関節の機能をよくすることができます。


■膝への負担を減らす工夫

使っている筋肉を意識してゆっくり行うことが大切。

快適なウォーキングのために行うストレッチと筋力トレーニングには、次のようなものがあります。

▼膝への負担を減らすストレッチ
太ももには、歩くときに重要な「ハムストリングス」や「大腿四頭筋」といった筋肉がたくさん集まっています。 しかし、それらの筋肉は、普通に歩いているだけではなかなか伸ばすことができません。 伸ばさないままでいると、筋肉が縮んでしまい、膝関節の動きが悪くなってしまいます。 そのため、これらの筋肉のストレッチを行うことが大切です。 ハムストリングスのストレッチでは、床に座り、上半身を倒します。 大腿四頭筋のストレッチでは、横になり、片足ずつ足首をつかんで後ろに伸ばします。

▼膝への負担を減らす筋力トレーニング
膝関節を支える大腿四頭筋と、足を前に蹴りだすときに使う「下腿三頭筋」の筋力トレーニングによって、 膝の痛みが減り、楽にウォーキングができます。 大腿四頭筋の筋力トレーニングでは、椅子に腰かけ、片脚ずつ、膝が真っ直ぐになるように伸ばします。 下腿三頭筋の筋力トレーニングでは、椅子の後ろに立ち、背もたれに両手をついてかかとを上げ下げします。

▼運動の注意点
各運動はできるだけ毎日続けましょう。ただし、運動によって症状が悪化した時は、すぐに担当医に相談してください。 また、一度に行い過ぎると筋肉や膝関節への負担がかかりすぎるので、運動の量は無理のない程度に調節しましょう。 「高血圧」がある人は血圧の変動に注意し、運動後に急激に高くなるときは担当医に相談してください。