膝痛改善には水分の補給が必要

膝の衰えを防いで膝痛を改善するには、コラーゲン・グルコサミン・コエンザイムQ10・ビタミンCの摂取に加え、 水分補給が重要で、毎日2リットルの水を補えば膝は若返ります。


■水分不足と膝痛との関係

関節液に水分不足が起こると、膝痛を招く

膝の軟骨の衰えを回復し、膝を若返らせるには、コラーゲン・グルコサミン・コエンザイムQ10・ビタミンC という「4種の膝若返り栄養」をとれば効果抜群なのですが (=>「磨り減った軟骨を若返らせる」)、 それに加え、もう一つ心がけたいことがあります。 それは、4種の栄養を補う際に、水分をたっぷりと補給することです。 私たちの体から水分が不足すれば、血液がドロドロになり、その結果、高血圧や糖尿病、脳梗塞といった 多くの病気を招くことはよく知られています。ところが、水分不足が招くのはそれだけではありません。 最近では、水分不足が膝痛とも関わっていることを指摘する専門家も多くなってきています。 水分不足と膝痛の関係について、ある専門家が次のように述べています。

「膝の関節は、関節包という丈夫な袋に包まれており、その中には関節液が満たされています。 関節液は、機械でいえば潤滑油のようなもので、軟骨どうしが触れ合ったときに摩擦を少なくするのが大切な役割の 一つです。私たちが歩くときのことを考えて見ましょう。例えば、右足を伸ばして地面を踏んだときには、 大腿骨と脛骨の両方の先端にある軟骨が触れ合って、軟骨から関節液が押し出されます。 次に、左足を踏み出すために右足を持ち上げると、関節液は軟骨内に吸収されます。 このように、軟骨は関節液をスポンジのように吸い込んだり、吐き出したりして、軟骨と膝関節の新陳代謝を 行っているのです。軟骨の成分の大半は水です。一部はコラーゲンやコンドロイチンと結合していますが、 残りは『自由水』といって、文字通り自由に動く水となって、軟骨に柔軟性と弾力性をもたらします。 このように、軟骨と水分は、密接な関係にあるのですが、体が水分不足に陥ると、当然軟骨の中の材料である 水分も不足し、関節液の材料である水分も関節内に十分には行き渡らなくなります。 すると軟骨にも関節液にも水分不足が起こり、膝痛を招くこともあります。」


■水分が不足すると・・・

体の水分が不足すると、血液がドロドロになり、大腿骨の動脈の血流も悪化します。 大腿骨の動脈を流れる血液は、下へ降りていく途中で赤血球や血小板などの血球成分がろ過され、 透明な関節液となって関節にたどり着きます。そして、関節と関節の間で潤滑油の働きをするとともに、 血管や神経が通っていない軟骨に水分や栄養を補給するという、重要な役割を担っています。 しかし、大腿骨の動脈の血流が悪くなると、血液から作られる関節液が関節や軟骨に十分に届かなくなります。 また関節液自体も、老廃物を吸収できなくなるのです。つまり、水分不足になると、栄養や酸素が豊富に含まれている 関節液が不足し、軟骨本来の健全な働きを保てなくなるというわけです。 そうならないためには、日常生活の中で意識して水分を多く摂る必要があります。 つまり、4種の膝若返り成分(コラーゲン・グルコサミン・コエンザイムQ10・ビタミンC) を市販のサプリメントで補うなら、多めの水と一緒に摂れば、より大きな効果が期待できるというわけです。


●毎日2リットルの水分補給が必要

では、1日にどれくらいの水分を補う必要があるのでしょうか。
私たちの体からは、毎日2.5リットルもの水分が出て行きます。こうして出て行く水分を補給しなければ、私たちの体は 水分不足に陥ってしまいます。これを補うためには、食事で取る水分のほかに、1日に2リットル程度の水を飲む 必要があります。よく働いた後や、スポーツなどを行って汗をかいたりした後は、なおさら意識して水分を 補給しなければなりません。ただし、アルコール飲料やコーヒーなどは、利尿作用が強いため、 補給した水分が体内に滞留することなく排泄され、脱水症状になる危険が指摘されています。 アルコール飲料やコーヒーなどではなく、水(水道水やお湯、ミネラルウォーターなど)をしっかり飲む習慣を つけることが必要です。

1日2リットルと聞くと、そんなにたくさん飲めないと考える人もいるかもしれません。 もちろん、2リットルの水を一気に飲むのは大変なので、何回かに分けて飲むようにします。 具体的には、まず起床時に水道水をコップ2杯分、3食の後にコップ1杯ずつ、午前10時と午後3時にも1杯ずつ、 そして就寝前に、さらにコップ1杯飲むようにするのです。 こうすれば、これだけで1.6リットルの水分補給ができます。さらに、仕事中に飲むコーヒーや清涼飲料水の代わりに 水を飲むように変えていけば、食事で摂る水分量と併せて、十分に1日の必要量が摂れると考えられます。

ちなみに、「膝に水がたまるので水は飲みたくない」という人もいますが、水分補給と、炎症によって膝に水がたまる こととは無関係です。また、心臓や腎臓に病気のある人は、水分補給により内臓への負担が大きくなるので、 そのような人の場合は、医師とよく相談をして水分補給をするようにしてください。