高血糖対策・糖尿病予防に『カスピ海ヨーグルト』

カスピ海ヨーグルト』は、家森幸男氏がヨーロッパ東部のコーカサス地方から日本に持ち帰ったことにより 日本に広まったと言われているヨーグルトです。 カスピ海ヨーグルトは、乳酸菌のクレモリスと酢酸菌のアセトバクターの2種類でこのヨーグルトの 特性が保たれやすいことがわかっています。 クレモリス菌は、生きて人間の腸内に届き、プロバイオティクスとして働くと考えられています。 さらに、ヨーグルト特有の粘りを生み出す菌体外多糖(EPS:Exopolysaccharide)を産生することで、 腸管内の状態に良い影響を与えているのではと考えられています。 その他、血糖値上昇抑制作用、整腸作用、ストレスによる肌機能の低下やアトピー性皮膚炎の抑制、 血中コレステロール値の改善、免疫賦活作用など、様々な健康効果が証明されています。 アセトバクター菌は、ヨーグルトの品質上の特徴にはほとんど影響ししませんが、 家庭で繰り返して作る場合の安定化に寄与していると考えられます。


■カスピ海ヨーグルトの血糖値上昇抑制効果

カスピ海ヨーグルトの粘りを生み出す乳酸菌が分泌する成分に食後血糖値の上昇抑制効果!

カスピ海ヨーグルト独特の強い粘りは、「クレモリスFC株」という乳酸菌が分泌する菌対外多糖(EPS)という成分によって 生み出されています。フジッコでは、これまでカスピ海ヨーグルトの粘りやEPSに着目した研究を行っていますが、 食後血糖値の上昇抑制作用についても検証しています。試験は二種類で、いずれもマウスを対象にしたものです。


試験Aでは、
①ブドウ糖
②ブドウ糖+牛乳
③ブドウ糖+FC株牛乳発酵物
を一定量経口投与して、


試験Bでは、
④ブドウ糖+FC株牛乳発酵物
⑤ブドウ糖+変異株牛乳発酵物(EPSを分泌しない)
を一定量経口投与して、それぞれの食後血糖値を継時的に測定。

試験Aの結果、ブドウ糖のみのグループに比べて、FC株牛乳発酵物を同時に与えたグループの食後血糖値の上昇が 抑制されいることが判明しました。ブドウ糖のみのグループが食後30分をピークに血糖値が急上昇し、 その後降下しているのに対し、FC株牛乳発酵物のグループは、上昇後、とても緩やかなカーブを描いて血糖値が下がっている ことがわかりました。
さらに、EPSの有無が食後血糖値に与える影響を調べる試験Bの結果は、カスピ海ヨーグルト特有の成分が食後血糖値に 関係することを示していました。試験Bでは、変異株牛乳発酵物のグループは、EPSを分泌する牛乳発酵物のグループに比べて 血糖値は急上昇しています。

フジッコは、この試験を成人男女7名にも行った結果、動物試験同様、食後血糖値の上昇が抑制されることを確認しました。 同社では、この結果について、人の消化液に対して耐性を持つEPSが、食物繊維のような働きをすることで、 糖の吸収を抑制、血糖値の上昇を抑えたのではないか、と考えています。