血管若返り術

血管若返り術の豆知識をお伝えします。


■血管

▼お風呂に入るとき、声を出すと突然死の予防になる
熱めのお風呂に入り、力むと交感神経が高まり、血圧が上昇するので、心臓や血管に負担がかかります。 そこで、「アーッ」と声を出し息を吐きながら入ると、血圧の上昇を抑えられるので 「突然死」の予防になります。

▼少しぬるめのお風呂に入る
血管のためには38度くらいのぬるめのお風呂がいいです。 熱めのお風呂だと血管が縮まるので血管の事故が起こりやすいのです。

▼脱衣所が寒くてお風呂が熱いと温度差によって血管に負担がかかる。
血圧は温度差によって変動するので血圧の上下動が激しいと血管に負担がかかり、 「心筋梗塞」「脳梗塞」などの突然死の引き金となります。 脱衣所が寒くてお風呂が熱いと温度差によって血管に負担がかかります。 対策は脱衣所に暖房器具を置くなど家の中の温度差をなくすことです。

▼血管は寝ているときに修復される
高血圧・高血糖の状態が長く続くとで血管が傷みます。その傷んだ血管を修復してくれるのが「成長ホルモン」です。 成長ホルモンは睡眠直後から3時間までに多く分泌され、新陳代謝を促して、血管のダメージを修復します。 したがって、質の悪い睡眠は血管の老化を早めてしまいます。

▼成長ホルモンは眠ってから3時間が最も多く分泌される
体を修復してくれる成長ホルモンは夜に分泌量が多く、 美容との関係ではこれまで夜10~深夜2時頃がゴールデンタイムと呼ばれ、最も多いといわれてきました。 しかし、そのお肌のゴールデンタイムが近年変わってきてきています。 実は成長ホルモンは眠ってから3時間が最も多く分泌されるといわれます。 寝入る時刻よりも「質の良い睡眠をとる」ことが大切だといわれています。

▼血圧を測るだけで血管に良いマッサージになる
血圧測定は一度止めた血流を徐々に再開した時の動脈の振動を計測しています。 実は一時的に血流を止めて再び開放した時、血管を柔らかくし拡張させる作用を持つ一酸化窒素が出ます。 すると血管が拡張し血流がよくなるのです。 例えば正座をして立った時ジンジンするのは、血管が拡張し血流がよくなっているからです。 血圧測定を1日3~4回行えば良いマッサージになります。 やり方は、ギュッと締めつけた後、開放することが大事です。

▼「手クロス運動」
握り拳を胸の前で交差させ、少し前かがみになり脇を締め15秒間キープして再び開放します。 これを1日3回やれば、血圧計と同様、血管のマッサージになります。

▼歯周病菌と動脈硬化1
口の中の菌が原因で動脈硬化を起こすことがあります。 動脈硬化の原因となるのは「歯周病菌」。 歯周病菌は口から血管に入り込みます。すると内側に炎症ができ動脈硬化を起こすといわれています。 歯周病患者はそうでない人と比べて2.8倍脳梗塞になりやすいというデータもあります。

▼歯周病菌と動脈硬化2
動脈硬化を起こしている血管の中から歯周病菌がたくさん見つかったという人がいます。 これは、歯周病菌が歯茎から血管に侵入し、その菌の毒素により血管が炎症を起こし、動脈硬化を起こすと考えられています。 動脈硬化の予防には、普段から歯間ブラシなどを使い、歯のケアをしておくことが大事です。

▼動脈硬化
血管に脂などが溜まり、硬くなった状態が「動脈硬化」です。 硬くなった血管が破れたり、詰まったりすると心筋梗塞や脳卒中を引き起こしまします。 脚の付け根や首の血管を切って掃除する手術をすると、お粥状のものや古い血液の塊のようなものが出てくることがあるそうです。



■血管年齢検査

▼採血
血中の脂の量や質を調べ、血管病のリスクをあぶりだす。

▼脈波伝播速度検査
血管が老化していると硬くなり脈が速くなる。両手、両足の脈を測り太い血管の老化度を調べる。

▼加速度脈波検査
指先の脈を測り、末梢の細い血管の老化度を調べる。

▼血管内皮機能検査
血管を一度圧迫し、開放した時の広がり方を見る。血管の機能が衰えていると広がりにくくなる。

▼頸動脈エコー
首にある太い血管「頸動脈」は動脈硬化を発見しやすい。頸動脈の詰りや硬さを視覚的に視ると血管の状態がわかる。

■その他

▼超悪玉コレステロール
超悪玉コレステロールとは小型化した悪玉コレステロールのことで、小さくなると血管のわずかな凹凸に入り込み、 動脈硬化を起こしやすくするといわれています。中性脂肪値の高い人は超悪玉コレステロールの量も多いといわれています。

▼低タンパク血症
低タンパク血症とは、タンパク質が少ない状態のことです。 通常、人は食べ物に含まれるアミノ酸からタンパク質を合成しています。 タンパク質は血管・筋肉・皮膚・臓器・血液など、体を作る主要成分。 つまり、タンパク質が低下すると血管がもろくなってしまいます。 脳出血による死亡者数を調査した統計では、戦後、栄養失調の人が多かった時代は血管がもろかったため、 脳出血が多かったと考えられています。

▼新型栄養失調
今、注目されているのが「新型栄養失調」です。 もともと、栄養失調は食糧難の時代に多かったのですが、飽食の今なぜ起こるのか。 それは「栄養の偏り」。偏った生活により必要な栄養素が不足した状態になってしまう人が増えているのです。 例えば、食事のほとんどが即席麺という方がビタミン不足で亡くなってしまったという例もあります。 高齢者では、肉や卵などのタンパク質を摂らない人が多く、5人に1人が新型栄養失調という例もあります。 さらに、若い女性も過度のダイエットによって新型栄養失調を起こす人が増えています。

▼ロコモティブ症候群
骨・関節・筋肉など運動器の障害により要介護になるリスクが高い状態です。

▼魚が苦手
魚が苦手という方におススメなのが「エゴマ油」と「アマニ油」。 これらの油に含まれるα-リノレン酸は、体内でEPAなどに変換され、動脈硬化を予防する働きがあるとされています。 ただし、加熱すると壊れてしまうので、サラダのドレッシングなどにするのがおススメです。

▼早食い
早食いをすると血糖値が急上昇します。そして、血糖値が急上昇するとそれを下げるインスリンが過剰に出るので 脳にダメージを与え、認知症のリスクを高めます。

▼推奨塩分量
高血圧学会が推奨する塩分量は6g未満です。

▼NASH(非アルコール性脂肪肝炎)
NASHとは、食べ過ぎや高血糖が原因で肝臓に脂肪が蓄積し炎症を起こしている状態のことです。 肝臓はアルコールによる障害が多いと思われがちですが、実は、NASHの患者数の方が多く、 その数は実に300万人といわれています。放置したままでいると、肝硬変から肝臓癌へと進行するリスクが高いのです。 患者数は男性が圧倒的に多いのですが、近年、女性も増えています。 特に、50歳を超えると患者数が急増。進行も男性より早いといわれています。

▼見た目が若い人は血管年齢も若い
ある実験で「見た目が若い人は血管年齢も若い」ということが証明されました。 その実験とは、看護師20名に273名の顔写真を見てもらい見た目から年齢を予想してもらい、 実年齢よりも見た目が若いか見た目が老けているか分類し、そして、血管の厚さや硬さから血管年齢を算出しました。 実験の結果、実年齢よりも見た目が若い人では血管年齢が高い人が18人、低い人が67人なのに対し、 実年齢よりも見た目が老けている人は実年齢よりも血管年齢が高い人が152人、低い人が36人でした。 これにより、見た目年齢が若かったら血管年齢も若いということが立証されました。

▼血管年齢が高いとシミが出やすい
血管年齢が高いとシミが出やすいということがわかりました。 以前は、シミやシワは紫外線が悪いと言われていましたが、今はそれだけではなくて、 血管の老化による血液の流れが悪くなることもも関連しているとされています。 中には、治療により血管年齢を若返らせたらシミの大きさや色が薄くなったという人もいました。

■血管年齢を若返らせるには

血管年齢を若返らせるには「運動・食事・睡眠」が、まずは3本柱になると考えていくと良いでしょう。 血管年齢を若返らせる食品の一つが「クルミ」。クルミには血中の老廃物除去・動脈硬化予防の効果があります。 次に「青魚料理」。青魚にはEPAが豊富に含まれています。さらには、「野菜中心の食生活」。 そして「運動」。運動というと激しい運動をしがちですが、息ができるけども会話ができるくらいの有酸素運動が良いでしょう。 過度な有酸素運動は逆効果で会話が楽しめる程度のウォーキングなどが効果的です。 これらが、間違いなくアンチエイジングにつながります。 「人は血管と共に老いる」と言いますから、まずは血管をしっかりと元気に保つことが身体の元気さが保て、 見た目の若さにもつながります。

▼「クルミ」
クルミやアマニ油、エゴマ、シソ、ホウレン草などに含まれるαリノレン酸は動脈硬化を防ぐと言われているので 積極的に摂ると良いでしょう。

■下肢静脈瘤

推定患者数1000万人以上と言われる下肢静脈瘤。 脚の静脈には血液が逆流しないように「弁」があります。その弁が機能しなくなると血液が逆流し血管が膨らみます。 これが下肢静脈瘤です。放っておくと表面が凹凸になり瘤のように脹らみます。 出産経験のある女性の2人に1人が発症すると言われています。 初期症状は脚にむくみ・かゆみ・よくつるなどです。症状が少ないため、軽く見られがちですが、 脚に血栓ができ、それが心臓に到達すると死に至る危険性もあります。 いわゆる「エコノミークラス症候群(急性肺血栓塞栓症)」です。

これまで下肢静脈瘤は静脈瘤が起こった血管自体を取り除く手術(ストリッピング手術)が行われていました。 手術後数日間の入院が必要になるなど、患者の負担が大きかったのです。 現在は患者の負担を減らす新たな手術法があります。それがレーザー治療です。 レーザーの治療時間は30~40分程度。局部麻酔なので圧迫すればその日のうちに帰宅できます。 レーザー治療とは直径0.8mm程度のレーザーファイバーを血管内に通して内側から静脈瘤を起こしている血管を焼いて塞ぐ手術です。