肥大型心筋症
■症状と特徴
ほとんどは症状が現れず、健康診断の際に聴診、胸部エックス線、心電図の異常から発見されることがあります。 心筋が肥大することによって心臓が硬くなり肺から左心室に流入する血液が減少します。 また、肥大した箇所によっては、左心不全を引き起こし、動悸、胸痛、めまいを起こすことがあります。 また、不整脈が現れることがあり、場合によっては突然死の原因となります。 運動中や運動をやめた直後に、多く不整脈が起こるとされています。 心電図や心エコーなどの検査で、診断を確定することが可能です。 場合によっては、心臓カテーテル検査を併用します。
■治療
硬くなった心臓を柔らかくして、血液がきちんと流れるようにし、不整脈を予防する目的で、β遮断薬、カルシウム拮抗薬、抗不整脈薬を用います。 薬物療法だけでは効果が見込めない場合は、心筋の肥大部分を外科的に切除したり、ペースメーカーや植え込み型除細動器を植えこんだりすることもあります。 日常生活にはほとんど支障ありませんが、急に走り出す、重いものを持ち上げるなどの運動は避けたほうがよいでしょう。