お米ヤセ食べダイエット①

太る原因ともいわれる糖質だが、実は不足すると脂肪が燃えにくくなり、肥満体質に一変!
中高年のお腹太りの解消には、糖質の中でもお米が一番で、脂肪を直接燃やす働きが大きい。

■糖質を抜くと脂肪がたまりやすくなる

このサイトを読んでいる皆さんは、既に様々なダイエットを法を試されているかと思います。 中でも食事を制限するダイエット法を行ったことのある人が多いと思いますが、つらい食事制限を強いるなど、 食生活を乱すダイエット法は、心身に悪い影響を与えることが少なくありません。 精神的な不調を訴える人には、食生活の乱れた人の多いことがわかります。 常にイライラしたり、怒りっぽくなったりしている人は、太るからといって甘いものや炭水化物などの糖質を控えていることが 多いようです。脳にとって唯一のエネルギー源である糖質が不足すれば、脳の働きが衰えて、精神面にも悪影響を及ぼします。 さらに、極端に糖質を摂らなくなると、脳への悪影響だけでなく、脂肪を溜めこみやすい肥満体質になることも考えられます。 糖質を極端に制限すると、たんぱく質を糖質に変える「糖新生」が起こります。 これは糖質以外の物質からブドウ糖を作り出すシステムで、糖新生が起こると、体内のタンパク質がどんどん使われて、 筋肉や骨が痩せ細ってきます。そのため、体重は減りますが、場合によっては筋肉の減少が原因で、代謝が低下して、 太りやすい肥満体質になってしまいます。

糖質不足は、脂肪を分解するシステムにも影響を与えます。食べたものをエネルギーにするためには、 体内にある「クエン酸回路」というエネルギー製造工場の働きが欠かせません。 この回路の働きが低下すると、脂肪が分解されにくくなり、肥満体質を招きます。 クエン酸回路がきちんと働くためには、オキサロ酢酸という物質が必要なのですが、これはブドウ糖(糖類)から作られます。 つまり、脂肪分解には糖質が必要なのです。また、糖質が不足すると、脳へのエネルギー供給が減ってしまうため、 脳は「体が飢餓状態にある」と間違った判断をします。すると、体に脂肪が十分に蓄えられていたとしても、 飢餓に備えるために体に脂肪を溜めこむようになります。つまり糖質を極端に減らしたことで、 脂肪がたまりやすい体質に一変してしまうのです。


●セロトニン不足の解消も重要

こうした糖質不足で起こる肥満を防ぐには、お米を摂るのが最適です。糖質はさまざまな食材に含まれていますが、 お米から補うようにするのには理由があります。ダイエットをして怒りっぽくなったりするという話をしましたが、 こうした精神面の不調は、実は幸せホルモンともいわれる脳内物質「セロトニン」の減少が主な原因です。 セロトニンが減少すると、満腹感を得られにくくなり、肥満を招くと考えられます。 セロトニンの原料となるのはトリプトファンというアミノ酸です。ですから、セロトニンを増やすには、トリプトファンを たくさん摂る必要があります。といっても、トリプトファンばかりを摂ればいいというわけではありません。 トリプトファンを多く含みながら、脳のエネルギーとなる糖質も豊富に含み、セロトニンを作るときに必要なビタミンや ナイアシン、マグネシウムなども含まれている食品が理想的です。そう考えると、これらの条件をすべて満たす 「お米」が、実は肥満体質の解消に効果的な食品だといえるのです。


■糖質を摂ると、代謝が高まる

お腹太りを解消してウェストのくびれた健康的な体型になりたいなら、お米をしっかり食べてください。 こういうと、「糖質(炭水化物)を含むご飯を食べれば太る」と思っていた人は、首をかしげるかもしれません。 確かに、糖質を減らしてカロリーを制限すれば一時的に体重は減りますが、リバウンドすることが多々あります。 しかも、筋肉などが痩せ細ることで肥満体質になる場合もあります。 こうしたダイエット法は、体に負担をかけたり、別の病気の危険性を高めたりするという報告もあり、 お勧めできません。お腹の脂肪を健康的に落とすには、体に負担が少なく、筋肉や骨の量を減らさずに体脂肪を落とすことが 重要です。そこでお勧めしたいのが、ご飯(お米)をたくさん食べることです。 実は、ご飯をしっかり食べていれば、お腹の内臓脂肪が減ってウェストが細くなり、健康的にダイエットできます。 ダイエットというと、摂取カロリーをできるだけ抑えようとする人が多いのですが、摂取カロリーの量だけを気にしていても、 ダイエットは成功しません。というのも、同じカロリー量でも、栄養素によって体内での燃えやすさが違うからです。 特に脂質は体内で燃えにくく、摂り過ぎれば体内に脂肪がどんどんたまっていきます。 これとは逆に、糖質は体内で非常に燃えやすいので、たくさん摂ってもすぐに消費されます。 しかも、糖質をしっかり摂って食事全体の脂質の割合を減らせば、代謝がよくなって脂肪の燃えやすい体になります。 某医師の体験上では、国の基準(食事摂取基準)でもある「炭水化物60%以上、たんぱく質15%、脂質20~25%」という栄養バランスが、 脂肪を効率よく燃焼するのに最適であることがわかってきました(ちなみに炭水化物は糖質と食物繊維を併せたもの)。


●体力が高まり、健康的に痩せる

ところで、最もたくさん摂るべき栄養である炭水化物は、さまざまな食品に含まれています。 ここで注意してほしいのが、どんな食品から炭水化物を摂ればいいかです。 炭水化物の供給源としては、小麦粉が原料のパンや麺類などもありますが、お腹太りの解消には、お米が最も優れています。 なぜなら、例えば食パンは体で燃えにくく脂肪になりやすい脂質を約15%も含んでいますが、お米はわずか2%です。 また、主食としてお米(ご飯)をしっかり食べるようにすれば、パンを主食とした場合よりも、おかずの量を減らしやすいものです。 しかも、ご飯には脂質の少ない和食のおかずがよく合うので、食事全体の栄養バランスが、理想的な状態に近づきます。 なお、うどんやラーメンなどの麺類は、パンよりもさらに太りやすい食品といえます。 というのも、麺類は、あまり構わずに早食いになることが多く、食べ過ぎになりやすいからです。 その点、ご飯は噛む回数が麺類やパンなどよりも断然多くなります。よく噛むことで、レプチン(満腹ホルモン)や パロチン(成長ホルモン)が分泌されます。レプチンは、脳の視床下部に作用して満腹だというサインを送る働きがあるので、 食べ過ぎを防いでくれます。また、パロチンは筋肉を増やしたり内臓の働きを活性化したりする働きがあるので、 脂肪の燃えやすい体になります。

このように、お米(ご飯)は脂肪を効率よく燃やすのに役立つだけでなく、基本的な体力を高めながら、 健康的に痩せるのにとても役立つ食材なのです。