耳鳴り・難聴対策に『モーツァルトの音楽療法』
聴くだけで聴覚器官の働きが高まり、耳鳴り・難聴が和らぐと『モーツァルトの音楽療法』が評判になっています。
■モーツァルトで副交感神経が優位になる
皆さんは、「音楽療法」という言葉をご存知でしょうか。 音楽療法とは、音楽を聴いたり演奏したりすることによって、心身の回復を図る治療法です。 音楽療法は、耳鳴りや難聴に対しても改善の効果が見込め、特に注目されているのがモーツァルトの曲です。 モーツァルトの曲が耳鳴りや難聴の改善を促す理由は、副交感神経の働きを優位にする効果が大きいからです。 副交感神経を優位にする理由としては、以下の3つがあげっれます。
一つ目は、モーツァルトの曲の多くは、高周波音を多く含み、脳の延髄領域を適度に刺激することです。 延髄は副交感神経の出口にあり、その働きを調整しているため、延髄が刺激されると気持ちが安定します。 二つ目は、モーツァルトの曲には、自然音に似たゆらぎ(f分の1ゆらぎという)があることです。 ゆらぎとは、規則正しい音と不規則な音が整合された音で、風や波、川のせせらぎなど、聴いていて心地のいい自然音などが、 よく知られています。モーツァルトの曲のゆらぎは、自然音に似ていることから、聴けば安らぎを感じるのです。 そして三つ目は、モーツァルトの曲では、複数の音同士が共鳴できることでより高周波の音を生み出す倍音が、 曲の各所で効果的に多用されていることです。これもまた、高次機能を司る脳を刺激し、副交感神経を優位にします。
◆内耳の血流を促し、ストレスも解消する
モーツァルトの曲を聴いて副交感神経の働きが高まると、血管の拡張作用により内耳の血液やリンパ液の流れもよくなります。 その結果、音の振動を電気信号に変換して脳に送る役割のある蝸牛内のリンパ液の圧力が下がり、 血流もアップして働きがよくなり、耳鳴りや難聴が改善されるのです。 また、モーツァルトの曲に含まれている高周波音は、蝸牛の内部で音の振動を感知している有毛細胞を適度に刺激して活性化するため、 耳に入った音が拾いやすくなります。モーツァルトの曲を被験者に聞かせて血液中のホルモンの変化を調べる試験を行った実験では、 ストレスを感じたときに分泌されるホルモン(コルチゾール)が減っており、モーツァルトの曲でストレスが緩和されることがわかりました。
音楽療法としてモーツァルトの曲を活用する場合は、CDを一回に30分程度、少なくとも午前と午後の1日2回は聴くようにしてください。 曲中の高周波音を耳に入りやすくするためには、ヘッドホンをつけ心地よく感じられる音量で聴くといいでしょう。 最近では、モーツァルトの曲と自然音を組み合わせて、ゆらぎや高周波音のパートを多くしたCDも市販されているので、 利用してみるのもお勧めです。