脳を活性化する暮らし方
「ハイキングを楽しむ」

■ハイキングを楽しむ

何かとあわただしい日常から抜け出して自然の中でのんびりと過ごすことは、ストレスの解消になるとともに、脳の働きにもよい影響を与えます。 静かで落ち着いた自然に囲まれると脳がリラックスするので、その機能を回復させる効果があるのです。 自然と触れ合うと注意力が高まるという研究報告もあり、その後の活動や作業の効率が上がることが考えられます。 また、野山を散策して自然を楽しんだり、見つけた植物や虫などに興味を持ったりすると、意欲、創造、 思考などに関わる前頭葉の働きが活発になります。 さらに、さわやかな風や鳥のさえずりなどに包まれて心地よさを感じているときは、脳の深部も活性化しています。 このように自然に親しむことは、脳の活性化にとても効果的です。 天気の良い日にはちょっと遠くまでハイキングに出かけてみてはいかがでしょう。 近所を散策するのとは目に入る景色も周りの雰囲気も違うので、視覚に関わる後頭葉なども活性化します。 また、野山の道は土だったり、草だったり、でこぼこだったりするので、運動に関わる前頭葉の運動野や、 バランスを細かく調整する小脳などの働きもいつもより活発になります。

最近は、ハイキングコースが充実し、体力や経験に合わせて標高差や所要時間などを選べる場合も多いようです。 運動不足の人は無理をせず、初級者向けのコースからチャレンジしてみましょう。 ただし、楽なコースといっても、ハイキングは自然が相手です。 服装や持ち物をしっかり準備するとともに、体調や天候などをよく見極めて、安全第一で楽しむことです。 野山を歩くときは、周りの景色を眺めたり、鳥や風の音に耳を傾けたりして、全身で自然を感じるようにすると、脳はより活性化します。 また、地図を見て位置や方向を確認しながら歩くと、空間の認知に関わる頭頂葉の働きも活発になります。 一方、休憩中は空をぼんやり眺めるなどして脳をリラックスさせるのがポイントです。 さわやかな風を感じながら気持ちよく歩いて、脳をリフレッシュさせましょう。