ニンジンジュース【カロテンが豊富】

ニンジン』の「カロテン量」はずば抜けて多く、 中くらいの半本で、1日の必要量がとれるほどです。 またビタミンB・C、カルシウム、鉄も多く、栄養的価値の高い野菜です。 カロテンを多く含むため、リコピンを多く含むトマトといっしょに食べると癌予防によいと言われています。


■ニンジン

『ニンジン』は、カロテノイドを含む黄色や橙色のものや、 黒人参などアントシアニンを含む濃紫色や紅紫色のものがあり、 長さ15cm内外の短根ニンジンが周年店頭に並び、さまざまな料理に広く利用されています。 生食、炒める、煮るなど、多くの方法で調理が可能で、玉葱・じゃがいも・人参をあわせて家庭常用3野菜という人もいます。 西洋料理のブイヨンやソフリットなど、料理にうまみを出す用途にも用いられます。 甘みの強い素材なので、ハルヴァやケーキなどデザートの素材ともなる他、 摺り下ろして絞ったジュースも日常的に利用されていています。

ニンジンは、ビタミンA、カロテンが豊富で、緑黄色野菜に分類されます。 カロテンの呼称がニンジンの英語名である「キャロット」に由来するように、ニンジンのカロテン量はずば抜けて多く、 中くらいの半本で、1日の必要量がとれるほどです。またビタミンB・C、カルシウム、鉄も多く、栄養的価値の高い野菜です。 カロテンを多く含むため、リコピンを多く含むトマトといっしょに食べると癌予防によいと言われています。 一方、東洋系ニンジンの金時ニンジンにはカロテンはほとんど含まれず、トマト同様リコピンが多く含まれています。

ニンジンにはビタミンCを失活させるアスコルビナーゼという酵素が含まれているので生食は好ましくないとも言われ、 このアスコルビナーゼはビタミンCを破壊するためダイコンなどビタミンCの多い野菜との相性が問題となりますが、 少量の酢を混ぜるとアスコルビナーゼのビタミンC破壊作用を弱めることができます。

2004年(平成16年)8月の国際家政学会での発表では、油を使うなら、200度もの高温は避け、 短時間での調理にとどめる方が、カロテンの消化・吸収が良くなる、と報告されています。 人参の皮は、白っぽく非常に薄いもので、機械により、出荷地で既に剥かれています。 多くの人が皮だと思い捨てている部分に、実はグルタミン酸やカロテンなどの栄養が豊富に含まれているのです。