特有の食物繊維が大腸癌を予防する食品『ゴボウ』

ゴボウには、抗酸化作用・抗癌作用のある「ポリフェノール(クロロゲン酸など)」、 整腸作用・コレステロール値低下作用・抗癌作用、糖尿予防作用のある「食物繊維」、 抗癌作用・老化予防作用のある「セレン」、抗癌作用のある「モッコラクトン」などが含まれています。


■ゴボウを食べるのは世界中で日本だけ

ゴボウを食用にするのは、世界広しといえども日本人だけ。欧米人から見ると、日本人は「木の根を食べる変な民族」としてうつるのだそうです。 第二次世界大戦の時、捕虜収容所で空腹にあえぐ外国人兵士にゴボウを与えた日本兵が、「木の根を食べさせて虐待した」として戦犯になったというくらい、 食文化というのは一筋縄ではいかないもののようです。
ゴボウが中国から日本に伝えられたのは、今から千数百年前。中国ではもっぱら種子、茎葉、根を薬用として応用し、解熱、解毒、鎮咳などに効果を上げ、 ヨーロッパでも、食用ではなく、民間薬として利尿剤に利用されていました。中国産の原種に改良を加え、食用としたのは日本人の慧眼でしょう。


■発癌物質もきれいに掃き出す強力な食物繊維

ゴボウは、多糖類(炭水化物の一種)のイヌリンや食物繊維のセルロース、リグニンなどをたくさん含んでいます。 これらは消化・吸収されないかわりに、胃や腸をきれいに掃除し、併せて腸内細菌のうち、「悪玉」の繁殖を防ぎます。
ゴボウの食物繊維には、腸内の好気性細菌の発育を促し、ビタミンの合成を活発にする働きがあります。 食物繊維は便秘解消などの効果は広く知られていますが、特にゴボウの食物繊維は、ほかの野菜の食物繊維とは比較にならないほど、極めて高い水分吸収率を示します。 そのパワーは白米や肉類の20〜30倍。これが腸内をすっきりさせ、心地よい便通をもたらす秘密などです。 中でもリグニンの抗菌作用は見逃せません。最近の研究でリグニンは、大腸癌の予防に効果を発揮することが判明し、注目を浴びています。


■癌を抑制する、ゴボウを使った料理

以下、特にことわり書きのない場合は1人・1日分です。

▼大腸癌の予防に
ゴボウ2本は汚れを落として包丁の背で皮をかるくこそげて下ごしらえし、乱切りにして茹でる。 茹でたコンニャク1枚、水で戻した干しシイタケ4個、鶏肉200gは食べやすく切り、だし3カップ、砂糖、しょうゆ各適宜を加えて煮る(4人分)。
▼大腸癌の予防に
ゴボウ2本を下ごしらえし、白菜4枚と共に食べやすく切り、カニの身100g、牛乳3カップ、固形スープのもと1個を加えて煮、スープにする(4人分)。

▼胃癌、子宮癌の予防に
下ごしらえしたゴボウ2本を乱切りにして茹で、だし2カップ、醤油、砂糖各適宜で煮詰める(4人分)。

▼癌全般に
下ごしらえしたゴボウ100gを細かく切って茹で、水1.5カップに、砂糖適宜を加え、どろどろになるまで煮る。1日3回に分けて食後に飲む。

●炎症を抑え、腫れや痛みを和らげる効果なども

さらにゴボウに含まれている豊富な食物繊維は、血糖値の急激な上昇を抑えるので、高血圧や糖尿病にも効果的。 また、炎症を抑え、のどの腫れや痛みを和らげます。そのほか、動脈硬化や脳卒中の予防、胃痙攣の痛みにも有効です。

▼糖尿病に
ゴボウ1本をささがきにし、牛乳2カップ、塩少々でスープにする。1日3回に分けて食べる。

▼高血圧、動脈硬化、脳卒中の予防に
ゴボウ2本をささがきにして茹で、米1カップ、水5カップでおかゆにする(4人分)。

▼脳出血の後遺症に
ゴボウを天日で乾燥させ、粉末にしたもの2.5カップと、米を粉末にしたもの1カップ(ゴボウの粉末2.5対米1の割合)に水を少量ずつ加えて 耳たぶくらいの柔らかさにして蒸し、ついてもちを作る。大豆の煮汁3.5カップで煮て、ねぎの千切りなどを適宜加え、 塩少々で軽く味付けをする(4人分)。

▼痰が切れにくい咳に
ゴボウのしぼり汁50mlでうがいをして飲み込む(1日3回)。

▼扁桃炎、のどの痛みに
ゴボウ1本をささがきにし、水3カップで半量になるまで煮詰め、汁を1日3〜4回に分け、温めて飲む。 または、ゴボウの種10g、桔梗の根5g、甘草の根5gを水3カップで半量になるまで煎じる。 前液50mlでうがいをして飲み込む(1日3回)。

▼胃痙攣の痛みに
ゴボウのしぼり汁50mlを1日2〜3回、空腹時に温めて飲む。