糖尿病お人は毎日でも食べたい食品『ヤマイモ』

ヤマイモには、消化を促進する「ジアスターゼ(消化酵素)」、 血糖値の上昇を抑制する「多糖類(ジオスコランA〜F)」「アルカロイド(ジオスコチレン)」、 免疫力強化作用のある「ムチン」、脳内の神経細胞の障害を改善する作用のある「ジオスゲニン」などが含まれています。
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■別名「山鰻」。正月に食べるのは無病息災を祈って

中国漢方では、乾燥させたヤマイモの粉を「山薬」と呼び、山でできる薬の代表として別格に扱ってきました。 薬効は、滋養強壮、消化促進、下痢止め、気力回復など。 日本でもその強壮・強精作用により、「山鰻」と称され、正月にヤマイモを食べる地方が多いのも、1年間の無病息災を願ったためと言われています。
ヤマイモには長芋(ナガイモ)、自然薯(ジネンジョ)、大和芋(ヤマトイモ・イチョウイモ)、築根芋(ツクネイモ)などが含まれますが、 漢方では自然薯を指します。ヤマイモにはジアスターゼ(アミラーゼ)が豊富に含まれています。 このジアスターゼは、消化・吸収を促進し、一緒に食べた食品の消化・吸収を助けます。 ヤマイモは、胃腸の弱い人には最適な食品と言えます。


■中国では糖尿病の治療薬に

糖尿病は、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンの作用不足が原因で起こります。 インスリンが不足すると血液中に多量の糖(ブドウ糖)が残り、尿中に流れ込むのです。 インスリンは、食物から得られた糖を血液から細胞に送り込み、エネルギーに変える働きを担っています。 そのため、インスリン不足は、エネルギーの産生そのものを妨げるので、糖尿病の人は特に疲れやすくなるのです。 また、利用されない糖が血液にそのまま残るため、血糖値も上昇します。
中国では、糖尿病の治療にヤマイモが利用されていますが、ヤマイモがより効果を発揮する糖尿病のタイプは、初期のものよりも中期から後期に入った場合です。 というのも、ヤマイモは、血糖の調節をはかりながら膵臓に作用するとともに、長期にわたって糖尿病を患ったために、 免疫力が低下したり他臓器が弱ってしまったものを回復させる効能を持っているからなのです。 さらに、活性酸素を除去する酵素が含まれ、生活習慣病の予防にも有効です。 最近では、アルツハイマー病に効果があることも分かりました。 また、頻尿、夜間排尿過多、全身倦怠などの症状を呈するものに優れた効果を発揮します。


■糖尿病によく効く、ヤマイモを使った料理

以下、特にことわり書きのない場合は1人・1日分です。

▼血糖値の正常化に
山薬100gと豚の膵臓1個を浸るくらいの水で煮てスープを作り、塩、コショウ各少々で味を調える。 1日3回、1/2カップずつ飲む。

▼糖尿病によるのどの渇き、頻尿、異常食欲の抑制に
山薬、葛根各15gを水3カップで半量になるまで煮詰め、1日2回に分けて飲む。

▼糖尿病による食欲亢進と口渇、病状の改善に
山薬15g、黄蓮(キクバオウレンの乾燥根)6gを水3カップで半量になるまで煮詰め、1日3回に分け、あたためて飲む。

▼糖尿病による痩せ、食欲減退に
フジマメ、米、ヤマイモ各50gと水7カップでおかゆを作り、塩少々で味を調える。1日2〜3回に分けて食べる。


●疲労回復、慢性下痢、食欲不振にも効果的

生で食べると、ヤマイモの持つ消化酵素の働きが、一層よくなります。疲労回復、慢性下痢、食欲不振にも効果的。 さらに新陳代謝を促すコリン、コレステロールを除去するサポニンなど老化を防ぐ有効成分が多く含まれます。 また、ドーパミンなどのカテコールアミンは、脳の神経伝達物質として重要な役割を果たしています。

▼疲労回復に
フライパンを熱し、山薬100gをバター少々で炒める。香りがついたら水と紹興酒各1/2カップを加え、弱火で煮詰める。 毎朝、空腹時に飲む。

▼慢性下痢に
ヤマイモ20gと米30gを粉末にし水3カップを加えて、半量になるまで煮詰めて食べる(1回分)。 または、山薬200gに卵黄3個分を加えて糊状にし、鶏ガラスープを煮立てた中に落とし、火を通して食べる(4回分)。

▼食欲不振に
生のヤマイモを干したものと、湯通ししたヤマイモを干したものを、粉末にして同量混ぜ、1日2回、6〜10gずつ、 軽く煮立てた米のとぎ汁1/2カップに溶かして飲む。

▼咳に
つぶしたヤマイモ25gにサトウキビ・ジュースを同量加え、1日3回、温めて飲む。