中年男性の脂質異常症の治療法
中年男性は仕事が忙しく、生活習慣の改善を行うのが難しい人も多いものです。 そのような場合、できる範囲内での生活習慣の改善に加え、必要に応じて薬を活用することも、治療の現実的な選択肢です。 また、外食がちな人の場合は、栄養バランスや総摂取エネルギー量に気を付ける必要があります。 さらに、こまめに体を動かして運動を”貯金”し、筋力トレーニングを取り入れましょう。
■中年男性の脂質異常症の治療法とは?
生活習慣の改善が難しいことも。薬物療法も現実的な選択肢。
「脂質異常症」の治療では、生活習慣を改善していくことが何より大切です。 適正な摂取エネルギー量、栄養バランスのとれた食事に改善し、日常生活に運動の習慣を取り入れて、運動不足を解消します。 ただ、生活習慣の改善を実行していくのは、働き盛りの年代にはなかなか難しいものです。 仕事上の付き合いのために、飲食を自分自身でコントロールしにくかったり、多忙な毎日の中で運動の時間が取れないという人も少なくありません。 また、最初こそ真剣に生活習慣の改善に取り組んでも、長くは続かないケースもよく見られます。
どうしても生活習慣の改善がうまくいかない場合は、「薬物療法」も1つの手段です。 特に、他の危険因子もある人は「心血管疾患」を起こす危険性が高いので、生活習慣の改善で効果が見られなかったり、 どうしても改善できない場合は、薬を使って脂質の値を下げることも、ときに必要になります。 特に「LDLコレステロール値」が高い場合は、薬を用いてでもきちんとコントロールしておく必要があります。
●薬にたいして否定的にならないで
薬にたいする漠然とした不安や恐怖感があるのか、医師が薬物療法を提案すると、拒否反応を示す人が少なくありません。 しかし、脂質の状態が大きく乱れたままで、心血管疾患を招く”下地”を放置しているほうが、よほど危険です。 また、”一旦薬を飲み始めると、一生飲み続けなくてはならないのではないか”と思っている人もいます。 しかし、生活習慣の改善によって、LDLコレステロールや中性脂肪をコントロールできるようになれば、 薬をやめたり、薬の量を減らすことができる可能性があります。 例えば、生活にゆとりが出てくる退職後は、生活習慣の改善がうまくいくことがよくあります。 ですから、それまでの間は、いわば”緊急避難”として、 薬を使ってでもLDLコレステロールなどをコントロールすることが大切なのです。