航空性中耳炎

■航空性中耳炎の症状と特徴

飛行機で上空を飛ぶ、高層ビルのエレベーターに乗る、高山をドライブするなどのときに、急激に中耳と外気圧のバランスが崩れ、 激しい耳痛、難聴、耳鳴り、耳の詰まった感じなどを覚えることがあります。 顕微鏡で診断すると、鼓膜の発赤、血管拡張、陥没、中耳貯留液、耳管の咽頭開口部に、むくみや発赤などがみられます。


■航空性中耳炎の原因

鼻の奥にある上咽頭の側面から耳に抜ける管が耳管です。耳管は通常、中耳と外気圧の圧力をほぼ同じにしていますが、 アデノイド肥大や上気道炎がある状態で気圧の変化に遭遇すると、中耳の圧調整障害が起こり、さまざまな症状が出ます。


■航空性中耳炎の治療

飛行機の搭乗前に、点鼻薬や抗ヒスタミン薬を用いたり、事前に耳管周囲の浮腫をとるなどの方法で予防できます。 あくびや唾液を飲み込むと耳管が解放されるので圧差を解消できます。重症の場合は、耳管通気や鼓膜切開を行うこともあります。