胃癌の治療

胃癌の治療は、早期癌と進行癌で異なり、ステージに応じた治療を行ないます。 適切な治療法を選択するためには、自分の胃癌の「ステージ」を把握して、 どのような治療が必要なのかをよく理解することが大切です。


■胃癌の治療方法

胃癌の治療法は、主に「内視鏡治療」「手術」「化学療法」の3つに分けられます。 どの治療法を選択するかは、早期癌化進行癌かによって大きく異なります。

▼早期癌の場合
早期癌は治る確率が高いので、患者の体に負担の少ない「内視鏡治療」や、 切除範囲を小さくして後遺症を減らす「縮小手術」が行なわれます。

▼進行癌の場合
進行癌は、転移があったり再発したりすることが多いため、できるだけ治せる可能性の高い治療法を選択します。 通常の胃癌手術のほか、大腸や膵臓といった周辺の臓器も一緒に切除したり、 切除するリンパ節の範囲を広げたりする「拡大手術」も行なわれます。 癌が広く転移していて手術で切除するのが難しい場合には、「抗癌剤」 を使った化学療法が行なわれます。

▼その他
上記の治療法以外に、「緩和手術」が選択される場合もあります。 緩和手術は、治療を目的としたものではなく、例えば、”食事を通りやすくするために、胃の狭くなった部分を 切除する”など、患者の症状や痛みを和らげて、生活の質をよくすることが目的です。

●治療法

内視鏡治療
「内視鏡治療」は、現在の癌の治療法の中で、体への負担が最も少ない治療法です。 近年、より大きな癌を、より確実に切除できる方法が開発され、 内視鏡治療を受けられる人も増えてきています。

腹腔鏡手術
「腹腔鏡手術」は、「腹腔鏡」と呼ばれる内視鏡の一種と特殊な器具を使って行なう手術で 「内視鏡治療」の次に体への負担が少ない治療法です。 お腹を大きく切って行なう「開腹手術」よりも傷が小さく、 早く回復できることから、開腹手術に代わる手術法として期待されています。

抗癌剤
これまで、胃癌の治療において、「抗癌剤」を使った「化学療法」は、大変難しいとされてきました。 しかし、最近新たな抗癌剤が次々と開発されたことで、 以前は難しかった進行した胃癌や再発した胃癌の治療も、大きな進歩を遂げています。