超睡眠法第2章『こんなときに使えるピークシフト』
②勉強をするためのピークシフト

ここでは、語学を習得しようとする人や資格を取得しようとしている人が効率よく勉強するためのピークシフトを紹介します。

■勉強をするためのピークシフト

◆脳内のリプレイ作用で記憶を定着させる

社会人になってから、資格取得や語学を身につけるために勉強する機会は多いと思います。 中には学習時間確保のため、睡眠時間を削る人もいらっしゃるのではないでしょうか。 しかし、これは逆効果になる可能性が高いのです。なぜなら勉強で学んだ記憶の定着は睡眠中に行われているからです。 従って効率よく学びたいなら、深い睡眠と勉強をセットで行うことを心がけておくべきです。 昔は「睡眠学習」と言って、英単語などを聞きながら眠りにつくのが効果的な学習法として取り上げられていました。 しかし、これはまったくもって逆効果です。睡眠中の脳の活動を妨害するだけで、記憶の定着には全くつながらないからです。 そのうえ、「昨日は睡眠学習をしたから、たくさん英単語を覚えられた」と昼間にボーッとしてしまっては、 何のための学習かわからなくなってしまいます。 睡眠中は脳内で記憶がリプレイされますが、このリプレイ作用で記憶が定着し、私たちは日一日と賢くなっていくのです。 リプレイ作用が最も盛んになるのは、デルタ波と呼ばれる脳波が出る眠り始めの3時間です。 そのため効率よく記憶を定着させるなら、デルタ波を増やすことが重要です。


◆入浴後1時間が勉強には最適な時間帯

デルタ波は、体温の変化を早くすることで増えていきます。夕方から早朝4時にかけて、人間の内臓温度は下がっていきます。 そして下がれば下がるほど眠りは深くなり、デルタ波は深くなり、デルタ波による記憶のリプレイ作用が活発になります。 体温を変化させたいなら、夕方に運動する、就寝1時間前に入浴するなどしてみましょう。 入浴をして1時間ほど経つと眠気が来て、これをやり過ごしてから眠ると寝付きが悪くなり、眠り始めが浅くなってしまいます。 するとデルタ波のリプレイ作用が少なくなり、学習効果が悪くなります。そのため、勉強するなら入浴後の1時間が勝負です。 この時間帯に集中して勉強し、眠気が来たところで寝てしまう。これにより脳内のリプレイ作用が働き、 記憶が定着しやすくなるのです。「1時間は短い」と思うかもしれませんが、忙しいビジネスマンには十分だと思います。 短時間で集中して行ってください。また眠る前の勉強は単純に記憶するものが適切で、難しい文章を読むなら午前中がおススメです。

【学習時間よりも記憶の定着を重視する】

社会人になると学習時間は容易に確保できなくなるので、受験生のように長時間やるよりも、効率よく学ぶことを重視すべきです。 勉強したら、その内容を早めに人に説明すると、記憶の定着にもつながっていきます。