超睡眠法第3章『逆効果の「脳の休ませ方」』
②平日の睡眠を5分でも増やす方が良い
休日の寝だめは効果があるのか?
■平日の睡眠時間を5分でも増やす方が良い
◆休日に寝すぎると翌週にダメージがくる
「平日は忙しく、いつも終電帰り。当然寝る時間も少なくなるので、せめて休みの日くらいはたっぷり眠りたい」
こんなふうに感じる方も多いと思います。しかし、寝だめをするとその日はスッキリ過ごせますが、
翌週には悪い影響が及ぶことがあるので、脳内で何が起きているのかを把握しておく必要があります。
まず大前提として「寝だめ」という言葉がありますが、眠りをためておくことはできません。
脳にたまった睡眠物質を返済していることを、寝だめと呼んでいるのです。
例えば、日曜日が休みで昼ごろまで寝てしまうと、睡眠のリズムが遅れ、脳には睡眠物質が蓄積されて頭がボーッとします。
また、起床3時間前から血糖値を上げて起床の準備をするコルチゾールの分泌時間も同時に遅れます。
この状態で翌月曜日にいつもと同じ時間に起きると、まだ起床準備が整っておらず、コルチゾールが慌てて大量に分泌され、
一時的に鬱病と同じような脳が作られてしまいます。これがいわゆる「ブルーマンデー」と呼ばれる現象で、
パフォーマンスも落ちてしまいます。体のだるさはひどいときには水曜ぐらいまで続き、さらに木曜以降は週前半の蓄積された
睡眠物質の影響で、脳の働きが低下してしまいます。寝だめは負のサイクルを生む恐れがあるのです。
◆平日に少し早寝して、睡眠物質を分割返済する
そこで解決策として、休日に寝だめをした時は、平日に少しだけ早寝して睡眠物質を”分割返済”していきましょう。 平日の5日間、それぞれ就寝を5分早めるだけでも、体調はグッと改善します。 睡眠物質を月曜の夜にすごく早寝をして返済しようとしても、結局寝付けないことがほとんどです。 また、時間に余裕があるときは少しでも早く寝ることも大事です。よく就寝時間をそろえる方がいますが、 起床時間をそろえたうえで、睡眠の絶対量を増やすのが大事です。 もし寝だめをするときは、一旦目覚めてカーテンを開け、照明をつけてから二度寝をしましょう。 一度起きて明るくすれば、そこが起床時間と脳が認識するので睡眠のリズムの崩れをある程度防ぐことはできます。 休日にごろごろするのも平日のストレスを解消する有効手段の一つなので、起床だけは揃えて”寝だめ”をしてみましょう。
【自由な終末こそ自己管理のチャンス!】
いくら休日が自由だからといって、翌週まで疲れが残るような生活をするのも考えものです。 昼ごろまで寝続けるなら、まずは一度目を覚まし、脳に「起床」という既成事実を作ってから二度寝する必要があります。