超睡眠法第3章『逆効果の「脳の休ませ方」』
③入眠3時間で成長ホルモンが分泌、自分のリズムでOK
成長ホルモンの分泌には決まった時間帯はない!
■入眠3時間で成長ホルモンが分泌、自分のリズムでOK
◆成長ホルモンの分泌は入眠1時間後がピーク
成長促進の作用がある成長ホルモンは、子供が成長するには必要不可欠なものです。 しかし、大人には関係ないかといえば、そうではありません。 成長ホルモンは加齢とともに分泌量が減少するので増やす工夫が必要ですが、新陳代謝を活発にし、 神経や筋肉を再生させる作用を有しています。また、肌の再生にも重要だと言われています。
この成長ホルモンですが、「夜10時から深夜2時までの間に分泌されるので、この時間帯はなるべく早く寝たほうがいい」 といわれることがあります。実際、仕事の都合などで深夜2時までに眠る生活ができない方で、 最初からダメだとあきらめている人もいらっしゃるのではないでしょうか。 しかし、成長ホルモンは深夜2時を過ぎても分泌されます。眠りに入ってから1時間ほどで分泌のピークを迎え、 就寝時間が遅くなれば、それに合わせて分泌のピークもずれていきます。 つまり、入眠から3時間の間に分泌されるのであり、時間帯まで決まっているわけではないのです。
◆成長ホルモンは体温が下がるほど増えていく
成長ホルモンは体温と相互関係にあり、体温が急激に下がるほど成長ホルモンは増えていきます。 朝6時起床の場合、起床から11時間後の深部体温が上がっていれば、だいたい夜10時を過ぎるあたりで体温が低くなるので、 夜10時から深夜2時までに成長ホルモンの分泌量が増えてくるというわけです。 冒頭で、加齢とともに成長ホルモンの分泌量は減るので、工夫が必要だと述べましたが、増やす方法があります。 成長ホルモンの分泌量には睡眠の深さが大きく関係しており、睡眠の深さは深部体温の低さによって決まります。 寝る前に運動をすると眠り始めの深部体温は下がって眠りは深くなるので、成長ホルモンの分泌量が増加するのです。 ただし、激しい運動は睡眠を妨げることがありますので、「かかとを上げてつま先立ちをする」「お尻を上げて体を反転させる」 といった軽い運動をするとよいでしょう。 また、反対に、成長ホルモンの分泌量を低下させるものがあります。 それは、深夜の食事。実はこの深夜の食事は、睡眠不足よりも成長ホルモンを減らしてしまう、やってはいけない行為なのです。 残業中は食事をする時間に限りがあるかもしれませんが、残業前に食事を済ませることもポイントです。
【成長ホルモンを増やすには?】
美容効果も高い成長ホルモンの分泌量を増やすには、眠り始めの時間帯の眠りを深くするのがポイント。 40歳以上だったら、軽い筋力トレーニングをすると、筋肉を修復させるために成長ホルモンがたくさん分泌されるので効果的です。