メラトニン | 抗ヒスタミン剤 | 非ベンゾジアゼピン | ベンゾジアゼピン | アルコール | |
入眠効果 | + | + | + | + | + |
睡眠維持効果 | + | + | + | + | - |
残遺性認知障害 | - | + | - | + | + |
睡眠構築 | ? | - | - | - | - |
離脱症状 | - | ? | + | + | + |
長期使用効果 | ? | - | - | - | - |
超睡眠法第3章『逆効果の「脳の休ませ方」』
⑥お酒は水とともに飲むのが良い
寝酒が効果的なのか?
■お酒は水とともに飲むのが良い
◆寝るためにお酒を飲むのは体にはよくない!?
10ヶ国を対象にしたある調査で、日本人の寝酒率が30.3%で最多だったというデータがあります。 確かにアルコールというのは入眠という点ではプラスに作用しますが、一方で覚醒作用も働くので、 だいたい3時間後に目が覚めるケースが多いのです。 よく不眠に陥ると、事態を打開すべくアルコールに頼る方がいます。 不眠時に比べると睡眠時間は一時的に増えますが、徐々に効き目がなくなり、それを補うために次第に飲酒量が増えてしまいます。 こうなると、「お酒がないと眠れない」という状態になり、アルコールに頼らなくても十分眠る日でも、ついお酒を飲んでしまう・・・ なんて習慣も身についてしまいます。もちろん、お酒を飲むのは悪いことではありません。 しかし「寝るために飲む」というのは、なるべく控えたほうがいいと思います。 とはいえ、急にやめると眠れなくなるので、2週間の「睡眠プログラム」を組み、アルコールに頼らなくても眠れる日を 少しずつ増やしていきましょう。
◆お酒を飲むときは冷や水も補給しておく
日本で寝酒率が髙い背景には、睡眠学を学ぶ機会がほとんどないということがあります。 実は、これは先進国でも異例のことで、ほとんどの方が自分の経験則を頼りに眠っています。 睡眠の方法を学ぶことは仕事のパフォーマンスを高めるうでも重要なはずなのですが、そこには目もくれず、 昼間のタイムマネジメントばかりに注目が集まっているのです。 これでは国際社会に後れを取ってしまうので、睡眠をコントロールすることがいかに大事であるかを、 今一度認識しておく必要があります。お酒には利尿作用があり、トイレに行くために目が覚めることが多くなります。 お酒は水分でできていますが、体は脱水して血流不足になります。深酒した翌朝に頭が痛くなるのは、そのせいなのです。 そこで、お酒を飲むときは一緒に冷水も飲み、脱水を防ぎましょう。 帰宅後、そして翌朝も水分を補給しておきましょう。冷水は腸の反射も促進できるので、 飲み過ぎて吐くのを防ぐ効果も期待できます。
【アルコールは質の良い睡眠をもたらさない】
アルコールには入眠効果があるものの、睡眠維持効果はありません。 そして、利尿作用も加わり、途中で目が覚めてしまうことが多いのです。 翌朝の認知機能にも影響が出るので、「酒を飲めば寝られる」という考えは早めに払拭しておきましょう。