B型慢性ウィルス肝炎

B型慢性ウィルス肝炎は肝硬変や肝癌になることもあります。


■B型慢性ウィルス肝炎の症状と特徴

倦怠感や食欲不振、微熱、上腹部の不快感があり、黄疸が出る人もいますが、多くの場合、全く症状は出ません。 しかし、急激に悪化したときには入院が必要になることもあります。 B型慢性肝炎の経過は2通りあり、一つはウィルスの増殖が続き、肝臓の状態も悪化する恐れがあるものです。 もう一つはウィルスの増殖はほとんどみられず、次第に炎症が鎮静化し、治っていくものです。 B型慢性肝炎は多くの場合、症状が軽いのですが、放置しておくと肝硬変や肝癌になることがあるので注意が必要です。


■B型慢性ウィルス肝炎の原因

母子感染で乳幼児期に感染した場合は免疫が未熟でウィルスが宿主を攻撃しないため、 肝炎を起こさないままウィルスが体内に住み着く持続感染と呼ばれる状態になります。このような人をキャリアと呼びます。 こうした人が大人になると肝炎を起こしますが、免疫力が強ければウィルスは排除され、免疫が強くない場合は、慢性肝炎になります。 成人はB型急性肝炎に感染しても多くは治癒します(一過性肝炎)。また成人の70%は、無症状のまま治癒する不顕性肝炎で終わるといわれます。 しかし急性感染し、ウィルスが排除されない状態が半年以上続くと慢性肝炎になります。


■B型慢性ウィルス肝炎の治療

抗ウィルス作用のあるインターフェロンの注射と、ウィルスの増殖を阻害する薬剤の服用が主な治療になります。 日常生活では脂肪の摂り過ぎを避け、禁酒します。