C型慢性ウィルス肝炎

C型慢性ウィルス肝炎は肝硬変や肝癌になることもあります。


■C型慢性ウィルス肝炎の症状と特徴

C型急性肝炎の30%は自然に治癒しますが、70%はウィルスを排除しきれず、慢性肝炎になります。 慢性肝炎になっても多くの人には自覚症状がなく、肝機能も基準範囲内であることがほとんどです。 それでも、多くの場合は肝臓に軽い炎症が起こっており、肝臓の病変の悪化は進んでいます。 現在日本には150万人から200万人のC型慢性肝炎の患者がいるといわれ、第2の国民病とも呼ばれています。 しかし、治療を受けている人は50万人に過ぎず、多くの人は自分がC型肝炎であることも知らないでいると思われます。 C型肝炎に感染してから肝癌ができるまで30~40年かかるといわれていますが、 肝癌になる人の原因の8割はC型肝炎といわれており、注意が必要です。


■C型慢性ウィルス肝炎の原因

C型肝炎は血液や体液を介して感染します。この状態が半年以上続くと慢性肝炎になります。


■C型慢性ウィルス肝炎の治療

遺伝子を調べ1タイプの人には、抗ウィルス薬のソホスブビルとレジパスビルの併用または両剤の配合剤、 ダクラタスビルとアスナプレビルの併用療法、そのほかにペグインターフェロンとリバビリン、プロテアーゼ阻害薬の3剤併用療法のいずれかが行われます。 このなかで、インターフェロンを用いない抗ウィルス療法が高い治療成績をあげています。 2タイプの人には、ソホスブビルとリバビリンの併用療法が行われています。 ウィルスの量が少ない場合は、ペグインターフェロンかインターフェロンの単独療法を行います。 また、肝炎を鎮静化させ、肝機能ALT(GPT)を改善する薬剤を内服します。