血管の柔軟性アップに「エラスチンを補う」

エラスチンは豚や牛のスジ肉を食べれば補え、高純度で吸収のいい「新型エラスチン」なら最高。


■積極的にエラスチンを補うことが肝心

身体の組織、特に血管の柔軟性と弾力性を生み出す「エラスチン」は、高血圧の改善や、 血管の若さを保つのに極めて重要な成分です。 しかし、成人以降は減る一方で、50歳では最盛期の半分ほどの量になってしまうといわれています。 そこで、中高年になったら意識的に食事などからエラスチンを補う必要が出てきます。 最近は粗食ばやりで肉類の摂取を控える人が多いようですが、エラスチン不足を補うには、 肉類などエラスチンを豊富に含む食品の摂取が欠かせません。


エラスチンを特に多く含む食品としては、哺乳類の血管や靭帯、魚の皮や血管などがあります。 具体的には、豚や牛の筋肉やハツ(心臓)です。また、鶏の皮や小魚もエラスチンの補給源として見逃せません。 ふだんの食事でこれらの食材を積極的に取り入れ、エラスチンの摂取を心がけることが、血管や肌、関節などを 若々しく保つことにつながります。食事で摂ったエラスチンは、消化管でいったんアミノ酸やペプチドに分解された後、 体内に吸収され、その分解物がエラスチン合成の原料として使われると考えられます。

ふだんの食事でエラスチンを補うのが大変だと感じる場合は、豚の大動脈や魚の動脈球(大動脈の一部が発達したもの) から抽出した高純度で質の高い「新型エラスチン」を配合した栄養補助食品が、 最近は各種市販され始めています。ドラッグストアーやデパートの健康食品売り場、通信販売などで 美容や健康維持に役立つ栄養食品として販売されているので、それらを摂取するのもいいでしょう。

新型エラスチンは、水溶性で体内に吸収されやすいという特徴があります。 また、エラスチンに備わる柔軟性と弾力性をつかさどる特有のアミノ酸「デスモシン」「イソデスモシン」 が豊富に含まれています。デスモシンとイソデスモシンは、別名「架橋アミノ酸」と呼ばれ、 この二つがエラスチンを構成する物質を橋のようにつなぐことで、エラスチンが成り立ち、柔軟性と弾力性を生み出しているのです。


■ビタミンAとKも毎日摂るといい

体内でのエラスチンの合成を促すためには、ある栄養素を摂ることも重要です。 その栄養素とは、最近の研究によって体内でのエラスチンの合成を促す働きが認められた、ビタミンAとビタミンKです。 ビタミンAを多く含んでいる食品には、豚・牛のレバー、ウナギ、海苔、モロヘイヤ、ニンジンなどがあります。 一方のビタミンKは、納豆、パセリ、抹茶、ワカメなどに豊富です。 これらの食品も、前述のエラスチンを多く含む食品とともに摂取することで、血管の柔軟性が保たれ、 高血圧の予防・改善につながるでしょう。