血管の柔軟性アップに「エラスチンを補う」研究結果

新型エラスチンの研究では、血圧上昇ホルモンの産生を強力に抑え、血管年齢も4ヶ月で平均2歳若返った。


■ACEの働きを約80%も抑えた

体内のエラスチン減少を防ぎ血管の柔軟性を保つには、積極的にエラスチンを摂取する必要があります。 しかし、スジ肉や、ハツ(心臓)などのモツ(内臓肉)を毎日のように食べるのは大変かもしれません。 九州工業大学では、豚の大動脈から抽出した高純度で質の高い「新型エラスチン」の研究を続けています。 新型エラスチンは、栄養補助食品や化粧品の素材としてにわかに注目されており、 エラスチンの弾力性と柔軟性のもととなる特有のアミノ酸「デスモシン」「イソデスモシン」を豊富に含んでいるのが特徴です。

私たちは、新型エラスチンを実際に摂取すれば、血管の柔軟性や弾力性が保たれ、動脈硬化の進行が抑えられることを、 ウサギの血管で調べた試験結果として既に報告しました。 そこで、血圧上昇ホルモン(アンジオテンシンⅡ)を生み出すアンジオテンシン変換酵素(ACE)の働き(活性)に着目し、 ACEの活性を抑える新型エラスチンの効果を調べる研究を行いました。 その結果、新型エラスチンを摂取した時に消化によって胃腸で生じると予想される分解物には、 ACEの活性を約80%も阻害する働きのあることがわかったのです。 つまり新型エラスチンには、血圧の上昇を強力に抑える働きのあることが確認されたのです。


■血管年齢が2歳若返った

このように血管の柔軟性を保ち血圧の上昇を抑える新型エラスチンの働きは、私たち人間の体でも確認されています。 例えば、新型エラスチンの摂取により、人間の血管年齢がどう変化するのを調べた試験の結果が報告されています。
ある企業が行ったその試験では、健康な20~60代の男女46人に、4ヵ月間、毎日360ミリの新型エラスチンを摂ってもらい、 脈波(心臓から押し出された血液によって生じた拍動の速度)を測定することで、血管年齢の変化を調べました。 その結果、試験前は平均43歳だった血管年齢が、4ヶ月後には41歳と平均2歳若返りました。 短期間で血管年齢が2歳も若返ったのは、注目すべき結果といえます。

新型エラスチンが血管の弾力性を保つ効果は、個人差があると考えられますが、動脈硬化や高血圧が気になる人は、 是非摂りたい栄養といえるでしょう。エラスチンを配合した栄養補助食品を入手する際は、デスモシンとイソデスモシンが 含まれていることを確認してください。デスモシンとイソデスモシンが十分量含まれている食品からは、 純度の高いエラスチンを摂取できるため、エラスチン特有のさまざまな健康効果が期待できるでしょう。