ダイエット・メタボ対策に『エノキタケ』
内臓脂肪を減らす成分に大注目!!脂肪吸収も抑え肥満解消に大活躍の『エノキタケ』
■胃腸の代謝を整え脂肪代謝を促進
肥満には2種類あります。下半身が太る皮下脂肪タイプと、お腹がポッコリと出る内臓脂肪タイプです。 この2種類のうち、健康に悪影響を及ぼすのは、内臓脂肪タイプ。なぜなら、腹腔内についた内臓脂肪は、 糖尿病や高血圧などの生活習慣病を引き起こしやすいからです。 内臓脂肪は、加齢とともに蓄積しやすくなります。適度な運動をして、栄養バランスのとれた食事を摂り、 食べ過ぎに注意したいのですが、なかなか継続するのは難しいものです。 中国では、昔から肥満予防も兼ねて「健康に良い食べ物は、4本足(牛・豚・羊など)より2本足(鳥類)、 2本足より1本足(キノコ類)、1本足より足なし(魚類)」という言葉があります。 つまり、脂肪分の多い肉類は控えるということですが、特徴的なのはキノコ類を食べることです。
キノコ類は健康食材として、活用されています。また、マイタケ、シイタケ、ブナシメジタケ、 エノキタケなどおなじみのキノコ類は、生薬(漢方の原材料となる天然物)としても使われています。 キノコ類に共通する効能は、胃腸機能を調整し肝機能を高めたり、脂肪代謝を促進したりすることです。 また、免疫力も高めます。これらのキノコ類の中でも、肥満解消に特に効果があるのが、『エノキタケ』です。 東洋医学では、肥満の原因は食べ過ぎや運動不足のほか、体質にも問題があると考えます。 肥満を生む体質は脾と肝の働きです。漢方でいう脾とは、食べたものを消化吸収するとともに、 脂肪の分解を促進する働きがあります。肝は、気の流れをスムーズにしたり、消化吸収を助けたりする働きがあります。 この二つの働きが悪くなると、内臓に脂肪を含んだ余計な水分がたまるのです。 こうした体の中で代謝されない過剰な水分や脂肪を「湿邪」と言います。湿邪はお腹周りにたまりやすく、 いわゆるポッコリお腹体型になります。この湿邪こそ内臓脂肪なので、これを取り除くことで肥満が解消されます。
エノキタケは二つの作用で、湿邪を取り除きます。まず、エノキタケに豊富に含まれる食物繊維。 その量は、キャベツの2倍以上といわれています。キノコ類に含まれる食物繊維は、一般的な水溶性食物繊維よりも 腸にたまりやすい性質があります。腸は、この食物繊維を分解しようと動きが活発になり、それが刺激となって便通をよくし、 便秘を改善します。 次に、優れた肥満解消効果を持つ、「キノコキトサン」という物質。この物質は、腸内で、食事などで余分に摂った脂肪を 薄い膜で包み込み、腸内で吸収されることを阻止します。また、腸を動かす整腸作用も持つので、便と一緒に脂肪を排出します。 つまりキノコキトサンは、エノキタケに限らずキノコ類に含まれますが、その含有量はエノキタケが最も多いのです。 このように、エノキタケは肥満解消に大活躍します。
●天日に干すと効果がアップ!
さらに、最近の研究で「エノキタケリノール酸」という栄養素が見つかりました。これは渡辺泰雄先生(横浜薬科大学教授・ 医学博士)を中心とするグループの研究で発見し、国際専門誌に発表され、大きな話題になりました。 エノキタケリノール酸とは、エノキタケに含まれる脂肪酸で、体内の脂肪の中でも内臓脂肪を減少させる作用があるのです。
このように、中医学でも西洋医学でも、エノキタケの肥満解消効果は期待が大きいのです。 ただし、エノキタケそのものを食事で摂るだけでは、成分を十分に摂取できる量は取れません。 また、生のままでは保存ができません。そこで、エノキタケパワーをふだんの食事でふだんの食事に取り入れるためにお勧めなのが、 エノキ茶です。エノキタケを天日に干して、漢方薬に煮出します。天日に干すことで、食物繊維の硬い細胞壁が壊れて、 エノキタケリノール酸やキノコキトサンが効果的に摂取できます。
エノキ茶は、自宅で作ることも可能ですが、生姜を加えたティーバッグを使えば、手軽に飲めるでしょう。 生姜による体を温める効果も加わって、さらに肥満解消に役立つでしょう。