補聴器

補聴器を使い始めたけれど、聞き取りにくかったり、雑音が多くて、なかなか聞き取れないという人がいます。 補聴器は付けたらすぐに快適に聞こえるようになるとは限りません。 最初はある程度トレーニング期間が必要と考え、ゆっくり慣れるようにしましょう。


■補聴器Q&A

●補聴器を使い始めるタイミングは?

加齢に伴う聞こえにくさ(加齢性難聴)は、少しずつ悪化していきます。 放置しておくと聞き返しや聞き間違いが多くなって会話がスムーズに進まないだけでなく、 最近は鬱病認知症 などの病気との関係も指摘されています。聞こえにくさを感じたら「まだ大丈夫かな」と先送りにするのではなく、 なるべく早めに補聴器の使用を考えるのがよいでしょう。 聴力の低下が軽いうちから補聴器を使い始める方が、聞こえの効果は得やすくなります。 また、高齢になるほど補聴器の装用や扱いに慣れるのが難しくなる傾向が見られます。 これから続く補聴器ライフに早くなじむためには、聞こえに不安を感じた時が、補聴器の使用を考えるタイミングだといえるでしょう。


●補聴器はどこで買えばいいの?

”聞こえ”に不安や問題がある場合、いきなり補聴器販売店に行くのではなく、まずは日本耳鼻咽喉科学会が認定する「補聴器相談医」を受診して、 難聴の原因や聴力の状態を詳しく調べてもらうことが大切です。 聴力検査などの結果、補聴器が必要な状態だと判断された場合は、医師が「診療情報提供書」を書いてくれるので、 それを持って補聴器販売店に行きましょう。 補聴器の選択や購入については、補聴器に関する専門的な知識や技能を持つ「認定補聴器技術者」がいる販売店(認定補聴器専門店など)で、 よく相談したうえで決めると安心です。 購入後のメンテナンスや再調整などのケアを受けられるかどうかも確認しておきましょう。


●補聴器を使うと、以前と同じように聞こえるの?

最近の高機能・高性能なデジタル補聴器は、より自然な”聞こえ”が得られるようになっていますが、 こうした補聴器を使っても以前の聞こえを完全に取り戻せるというものではありません。 加齢性難聴の場合は小さい音が聞こえにくくなるだけでなく、大きい音がうるさく感じる、鳥の鳴き声などが不自然な音に聞こえるといった様々なケースが見られます。 しかし、使用する目的に合った補聴器を使って、聞こえに関する様々な不安が解消されると、より活動的な毎日が送れるようになります。


●補聴器はいくらぐらいするの?

最近の高機能なデジタル補聴器には、片耳で30万円を超えるものもあり、価格を聞いて補聴器の使用をためらってしまう人も少なくありません。 高額なデジタル補聴器には雑音抑制や話相手の声をとらえる指向性など様々な機能が付いています。 しかし、難聴の状態は個々で異なり、人によっては不要なものや効果のないもの、場合によってはかえって聞き取りにくくなるものもあります。 補聴器を選ぶ場合は、価格よりも、使う人の聴力や使用目的に見合った機能の機種を選ぶことが大切です。


●補聴器の購入に健康保険は使えるの?

補聴器の購入に健康保険や生命保険は適用されません。 補聴器本体の購入や修理にかかる費用は非課税対象となっているので、消費税はかかりません。 補聴器が医療費控除の対象になるのは、医師の治療などで必要とされて購入した場合に限られます。 確定申告の際には、補聴器代金の領収書のほか、治療の対象となる疾病名や、治療を必要とする症状であることが記載された処方箋を添付してください。 詳細については、申告する税務署に問い合わせてください。


●補聴器に慣れるのは時間がかかるの?

補聴器は眼鏡と違い、購入したその日からすぐに快適な聞こえが得られるというものではありません。 この点についてよく理解しないまま使い始めると、「音がうるさい」「不自然な音が聞こえる」「期待していた音と異なる」といった不快感や不満がつのり、 せっかく購入したのに使うのをやめてしまったという人も少なからずいます。 補聴器に慣れるまでには時間がかかります。聞こえに違和感などがある場合は、購入店の認定補聴器技能者に遠慮なく相談して、 必要があれば再調整してもらいましょう。個人差はありますが、3~6ヵ月間は諦めず、根気よく使い続けましょう。 使い続けるうちに補聴器の音に徐々に慣れてくるので、不快感や不満の多くは次第に解消されていくでしょう。


●補聴器を使い始めましたが、なかなか補聴器に慣れません

耳や補聴器の役割は音の刺激を脳に伝えることにあります。脳はそれらを解析して意味のある音として認識します。 ところが、加齢性難聴は徐々に進みますので、脳に伝わる音の刺激が弱い状態が長く続くことになります。 すると脳も「難聴の脳」になってしまいます。刺激が少ないところで生活していた脳に補聴器で急に刺激が与えられると、 今まで聞こえていなかった音に脳は驚いてしまいます。そのため、うるさくて不快だと感じてしまうのです。 補聴器で増幅された音に慣れ、「難聴の脳」から「聞こえる脳」に戻していく必要があります。 よく聞き取れるようになるには、ある程度の期間が必要です。個人差はありますが、一般的に補聴器に慣れるには1~3ヵ月かかるといわれます。 最初は家の中など静かな場所で使い始め、徐々に外の音に慣れるようにします。 最初は特につらく感じることがあるかもしれませんが、これを乗り越えられるかどうかがその後も補聴器を使えるかどうかの分かれ目になります。 焦らず補聴器を使い続けることで、脳が音の刺激に慣れて「聞こえる脳」に変化していきます。 脳は何歳になっても変化させることができるといわれています。 また、補聴器を使ううちに聞こえは徐々に変化していきますから、耳鼻科の医師や補聴器を購入した販売店で定期的に検査をして、 補聴器の効果を確認し、調整してもらいましょう。


●補聴器は両耳にした方がいいのでしょうか?

補聴器を両耳で使用するか、片耳で使用するか迷う人もいるようです。 しかし、両耳に難聴があるのであれば、基本的には両耳にしたほうが良いといえます。 音の方向や位置がつかみやすくなりますから、例えば後ろから近付いてきた車の位置が察知しやすくなります。 また、両耳から音が入るため立体感が出てより自然に聞き取ることができます。 音量を小さめに設定できるので疲れにくいのも両耳装用のメリットです。 快適に生活することを考えれば、両耳のほうがお勧めです。
(*「左右の聴力差が大きい」などの条件により、両耳装用の効果が得られない場合もあるため、 すべての方に両耳装用が適しているということではありません)


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