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お茶を飲んでホッと一息つく。この「ホッ」の科学的な理由の一つが『L−テアニン』です。 L−テアニンとは、緑茶に含まれるアミノ酸の一種であり、お茶に含まれるカフェインの興奮作用を抑え、緊張を和らげる働きを持ちます。 近年、カテキン類 による抗癌作用が注目されています。 カテキン類は緑茶だけでなく紅茶などにもありますが、L−テアニンは紅茶よりも緑茶に豊富に存在します。 なお、緑茶の苦みや渋味はカテキン類で、うまみや甘みがL−テアニンによります。
高級なお茶に比較的多く含まれる成分
『L−テアニン』は緑茶に含まれるアミノ酸で、
脳内神経伝達物質の「GABA」を活発化して量を増やし、心身をリラックスさせ不安を解消させます。
脳内神経伝達物質のGABAが不足すると不安やパニック発作が起こります。
L−テアニンは自然にGABAの量を増やすことにより、落ち着きを与え、不安を取り除きます。
服用後最短で15分で鎮静作用が現れるといわれています。
また、L−テアニンは集中や自信を与える感情バランスに関係する脳内神経伝達物質のドーパミンの分泌量を増やします。
L−テアニンは、玉露やかぶせ茶、抹茶など高級なお茶に比較的多く含まれています。
湯のみ(80ml)1杯分で、玉露の場合約34mg含まれますが、煎茶では10mg、番茶では3mgになります。
お茶を飲んでホッと一息つく。この「ホッ」の科学的な理由の一つがL−テアニンです。
お茶に含まれるカフェインの興奮作用を抑え、体を穏やかにリラックスさせることが知られています。
リラックスした状態は眠りに入りやすくなることが解っていますが、L−テアニンを飲んでも眠くなるわけではなく、
集中して物事に取り組むのにも良い「リラックス=落ち着いた状態」であるとされています。
リラクゼーション効果。末梢血流増加作用。体温上昇作用。高血圧改善作用。月経前症候群(PMS)の改善。 肥満の食事療法の増強効果。脳神経細胞の保護作用。抗癌剤の作用増強。
緑茶の種類や採取時期によって、テアニンやカテキンの含有量に違いがみられます。 玉露と抹茶は覆いをされ日陰で育つのに対し、煎茶は日に照らされて育ちます。 テアニンは、日光に当たるとカテキン類の生成の過程で消費されてしまうため、栽培方法の違いがテアニンの含有量の差をもたらします。 テアニンは、特に新芽に含まれる量が多く、また玉露や抹茶などのいわゆる高級茶におけるうまみの成分です。 テアニンは、うまみ成分として知られるグルタミン酸と化学構造が似ているアミノ酸です。 一般に、高級な緑茶ほどテアニン含有量が多く、リラクゼーション効果が得られやすいものです。 ラットを使った基礎研究では、テアニンを投与すると記憶力や学習能力が高まることも示されています。 これは、投与されたテアニンが脳血液関門を通過して脳内に入り、神経伝達物質であるドーパミンやセロトニンの濃度を変化させるためと推測されています。 高血圧ラットでの研究では、テアニンが脳に取り込まれて作用し、血圧を低下させました。 さらに、動物実験では、テアニンが虚血による脳神経細胞の障害を軽減し、神経細胞を保護することも示されました。 その他、脳内の神経伝達物質であるセロトニンの量を低下させる作用や、カフェインによる刺激作用を阻害する効果が報告されています。
テアニンは、副交感神経の働きを優位にし脳波ではアルファ波を増加させます。 アルファ波の出現頻度を調べることで、テアニンのリラクゼーション効果を検証した実験によると、500mgのテアニンの投与後、 40〜50分ほどでアルファ波が増加していたそうです。テアニンの濃度が高いほどアルファ波が強く現れることから、 リラクゼーション効果はテアニンの量に依存すると考えられています。 また、太陽化学の研究では、20名の女性にテアニンを投与した臨床試験により、月経前症候群に伴う症状の改善が示されました。 さらに、女性の肥満者32名を対象にして、代替食による食事療法におけるテアニンの効果を検証した研究では、 テアニンを併用した群のほうが併用しなかった群よりも効果があるとされました。 その他、テアニンは、ある種類の抗癌剤の働きを増強することも示されました。 例えば、肝臓癌の実験モデルであるラットや、 卵巣肉腫細胞を移植されたマウスにおけるデータがあります。 緑茶の抗癌作用としては、 カテキンの働きがよく知られていますが、 テアニン自体には抗癌作用はありません。 テアニンの抗癌作用増強効果については、基礎研究によってメカニズムが明らかにされつつあります。
緑茶には、中枢神経系を刺激し覚醒作用や興奮作用を示すカフェインも含まれています。 テアニンだけを効率よく摂る方法として、サプリメントという選択肢があります。
通常の食材に由来する成分であり、問題となる健康被害や副作用は知られていません。 他のサプリメントや医薬品との相互作用は報告されておらず、併用は問題ないと考えられます。