オリゴ糖

オリゴ糖は、ブドウ糖や果糖などの単糖が2~10個程度結合した糖類で,少糖ともいいます。 天然にも産しますが、工業的にはデンプン・ショ糖などに酵素を作用させて作ります。 甘味料ですが低カロリー、腸内細菌叢改善、虫歯をおさえるなどの機能性が注目され、健康食品として多く実用化されています。 オリゴ糖は、腸内のビフィズス菌などのエサとなって、善玉菌を増やす働きを持っています。 悪玉菌が増えると、便秘や下痢、腹痛が引き起こされることがありますが腸内に善玉菌が多ければ、悪玉菌の増加は防ぐことができます。 まさにオリゴ糖は腸内環境維持の決め手といえます。


■「オリゴ糖」とは?

善玉菌を増やすには腸内環境の維持が決め手

「オリゴ糖」は、単糖であるブドウ糖や果糖などが数個結合したもので、 ラフィノースオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、キシロオリゴ糖、乳果オリゴ糖、 コーヒーオリゴ糖、マルトオリゴ糖、ゲンチオオリゴ糖、ニゲロオリゴ糖などがあり、元になる原料の違いによってできるオリゴ糖が違います。 フラクトオリゴ糖は、砂糖を原料とし、自然界ではバナナ、タマネギ、ニンニク、ごぼうに含まれています。 ガラクトオリゴ糖は、乳糖を原料とし、自然界では母乳に含まれています。 イソマルトオリゴ糖は、デンプンを原料とし、自然界では蜂蜜、味噌、しょうゆに含まれています。 乳果オリゴ糖(ラクトスルロース)は、砂糖と、乳糖を原料とし、ヨーグルトの発酵過程で作られます。

私たちの腸内には善玉菌、悪玉菌と呼ばれる約100種類、100兆個もの腸内細菌が棲んでいます。 体によい働きをする善玉菌といえばビフィズス菌や乳酸菌など。一方の悪玉菌の代表は大腸菌やブドウ球菌などです。 腸内細菌の数は一定数が決まっていて、常に勢力争いを繰り返しています。 正常な腸内ならば善玉菌と悪玉菌はバランスよく共存しているのですが、ストレスや食生活の乱れ、運動不足などのよくない因子が加わると、 腸内細菌のバランスが崩れて有害な物質を出す悪玉菌の割合が増えてしまいます。 悪玉菌が増えると、便秘や下痢、腹痛が引き起こされることがあります。 しかし、腸内に善玉菌が多ければ、例えよくない因子が加わっても、悪玉菌の増加は防ぐことができます。 善玉菌を増やすことは、まさに腸内環境維持の決め手といえるのです。 その善玉菌を増やす手助けをしてくれるのがオリゴ糖です。


■オリゴ糖関連項目

ラフィノースオリゴ糖
「ラフィノースオリゴ糖」は、腸内環境を整えるビフィズス菌の栄養源となり、 それによって、年とともに減少するビフィズス菌が活性化し、腸内を善玉菌優位の環境に整え、体の中から健康維持をサポートします。 また、ラフィノースオリゴ糖は、乳児用の粉ミルク等にも使用されるほど安全性の高い食品です。 公的試験機関による試験の結果でも高い安全性が確認されており、整腸作用で厚生労働省の評価による「特定保健用食品の素材」として認可されています。

フラクトオリゴ糖
「フラクトオリゴ糖」にはさまざまな機能性がありますが、 その最大の特徴は、腸内の善玉菌であるビフィズス菌だけを選んで活性化してくれることです。 これにより、万病の元である悪玉菌や腐敗物質を抑制し、腸内をきれいに保つことで整腸作用・ 美容美肌効果・便秘の改善などに効果を発揮します。 また、フラクオリゴ糖には、血糖値の上昇を著しく抑制する効果や総コレステロール・トリグリセライド(中性脂肪)の抑制効果、 血圧の改善効果などがあるとされ、安全で確実に効果を得ることが出来る新たな生活習慣病対策の民間療法として注目を集めています。 ミネラルの吸収を促進し、骨密度の低下を抑制する働きもあります。

▼マルトオリゴ糖
マルトオリゴ糖には主成分がマルトトリオース(G3)からマルトヘプサオース(G7)まで重合度の異なるものがあり、重合度が高いものほど甘味度が低くなります。 砂糖や水飴と比較して吸・放湿に対して安定な特性を有し、一定の濃度条件下ではブドウ糖、砂糖、マルトース、 異性化液糖と比較して熱に安定であり加熱による変色も少ないです。 これらの特性から、コク付けや着色防止、艶出し、日持ち向上などの目的で利用されています。 プレバイオティクスの機能としては、マルトテトラオース(G4)の腸内での腐敗菌の抑制効果が知られています。

▼イソマルトオリゴ糖(分岐オリゴ糖)
味噌や蜂蜜などに含まれるオリゴ糖で、緩やかな整腸作用があります。 まろやかな甘味を有し、水分保持力が高いために結晶析出防止や保湿に効果があります。 また、砂糖と同固形分濃度で、水分活性が砂糖より低く加工食品の日持ち向上に効果があり、耐酸性、耐熱性にも優れています。 以上の特性から、みりんや清涼飲料水、パン類に利用されています。 プレバイオティクスの機能としては、ビフィズス菌、乳酸菌などに優先的に利用されることから、腸内菌の増加を助ける効果があります。 また、虫歯菌の不溶性グルカンの合成を抑制する効果があるという報告があります。

▼ゲンチオオリゴ糖
リンドウ属に由来するオリゴ糖で、特有のコクと苦味があることから野菜のエグ味やココア、チョコレートの苦味などをマスキングする分野で利用されます。 プレバイオティクスの機能としては、ビフィズス菌、乳酸菌などに優先的に利用されることから、腸内菌の増加を助ける効果があります。

▼ニゲロオリゴ糖
日本の伝統的な食品、清酒や味噌などにも含まれる味覚物質を持ち、長く持続するまろやかな甘みが特徴です。 食塩の刺激を緩和させる効果がある他、高甘味度甘味料の味質を改善させる効果があります。 他にも、日持ち向上、天然色素の退色抑制、果汁感の向上に効果があります。 プレバイオティクスの機能としては、分岐オリゴ糖同様に抗う蝕性効果が明らかになっている他、 実験によって免疫賦活作用や生活の質(QOL)の改善に効果があるとされています。

▼コーヒーオリゴ糖
腸内の善玉菌を増やす働きを持っているものとして、最近注目されているのがオリゴ糖の一種「コーヒーオリゴ糖」です。 コーヒー豆に覚醒・利尿作用があることは、すでによく知られていますが、このコーヒー由来の「コーヒーオリゴ糖」は、 胃や腸ではほとんど消化されずに大腸まで届き、ビフィズス菌などのエサになることがわかりました。 その上、「コーヒーオリゴ糖」は善玉菌のエサにはなっても、悪玉菌のエサにはほとんどならないという、とても優れた性質を持っています。 それにより腸内のバランスは善玉菌が優勢になり、大腸の活動が活発になって便通の改善が期待されるようになります。

▼大豆オリゴ糖
大豆オリゴ糖とは何なのかと言うと、これは特定のオリゴ糖のことを指すのではなくあくまでも「大豆に含まれるオリゴ糖全般」のことを指す言葉です。 そして大豆に含まれるオリゴ糖というのは、具体的にはラフィノースとスタキオースというものです(スクロース及びその他の糖も含まれる)。 腸内のビフィズス菌を増やし、免疫力を向上させる効能があります。

▼乳果オリゴ糖
砂糖に近い自然な甘みが特徴で、ビフィズス菌を増やす力が強いオリゴ糖です。
▼キシロオリゴ糖
タケノコなどに少量含まれるオリゴ糖で、虫歯になりにくいのが特徴です。

▼ガラクトオリゴ糖

▼アガロオリゴ糖

■オリゴ糖関連製品

関連製品
オリゴ糖関連新製品です。

『カイテキオリゴ』
「カイテキオリゴ」は、腸内環境を整えるビフィズス菌の栄養源となります。 それにより、年とともに減少するビフィズス菌が活性化し、腸内を善玉菌優位の環境に整え、体の中から健康維持をサポートします。