おなかの調子を整える
『特定保健用食品』

■特定保健用食品に用いられている成分

「お腹の調子を整える特定保健用食品」という表示を許可されている食品は、
（１）乳酸菌類を含む食品
（２）オリゴ糖類を含む食品
（３）食物繊維類を含む食品
（４）プロピオン酸菌乳清発酵物
の４群に分類されます。

▼乳酸菌類を含む特定保健用食品

乳酸菌を利用して作られるヨーグルトを代表とする発酵乳や乳酸菌飲料、乳酸菌や酪酸菌で作られる生菌製剤です。 学問的には、「腸内で有用な働きをする生きた菌」として「プロバイオティクス」と呼ばれています。 特定保健用食品に用いられているものには、ガセリ菌ＳＰ株、カゼイ菌、ビフィズス菌、ヤクルト菌、 ラクトバチルスＧＧ株などがあります。 なお、乳酸菌を利用面から大別すると、漬物などに利用されている「醸造乳酸菌」グループ、 ヨーグルトやチーズの製造に用いられる「酪農乳酸菌」グループ、ヒトの腸内に棲みついている「腸内乳酸菌」グループ の３つに分けられます。

▼オリゴ糖を含む特定保健用食品

日本で開発されその効果が立証された「オリゴ糖」は、その後、ロバーフロイドとギブソンによって 「消化されにくい食品成分で、それを摂取すると、大腸に棲みついているビフィズス菌の増加が促進され、 腸内環境が改善され、健康に有利に働くもの」と定義され、このような食品は学問的には 「プレバイオティクス」と呼ばれています。 現在、キシロオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、イソマルオリゴ糖、乳果オリゴ糖、ラクチュロース、 ガラクトオリゴ糖、ラフィノース、コーヒー豆マンノオリゴ糖が特定保健用食品として許可されています。

▼食物繊維を含む特定保健用食品

難消化性デキストリン、ポリデキトロース、グァーガム分解物、サイリウム種皮、低分子アルギン酸ナトリウム、 ガラクトマンナン、ビール酵母由来食物繊維、寒天由来食物繊維、小麦ふすま由来の食物繊維、 難消化性でんぷん粉、ポリデキストロースなどが特定保健用食品として許可されています。

▼その他の成分を含む特定保健用食品

スイスチーズから分離したプロピオン酸菌による乳清の発酵物（ＢＧＳ）が特定保健用食品として許可されています。 プロピオン酸菌による乳清の発酵物（ＢＧＳ）は、他のプレバイオティクスに比べて、 有効必要量は凍結乾燥錠剤1日3錠と少なく、また、オリゴ糖・食物繊維のような腹部症状（腸内ガス発生、膨満感） がなく、穏やかに作用が発現し、さらに、牛乳摂取時の乳糖不耐症特有のお腹のゴロゴロ感を軽減します。