全身性強皮症(全身硬化症)
皮膚や内臓が硬くなる膠原病
■症状と特徴
皮膚や内臓が硬くなる全身性の病気で、膠原病の一つです。 初めはレイノー現象が現れることが多く、やがて手指が腫れぼったくなり、皮膚の硬化が、次第に手や腕、顔、体幹へ広がっていきます。 ただし、進行の度合いには個人差があります。慢性化することもある一方、数年のうちに進行して、 肺線維症や 間質性肺炎、 肺高血圧症、強皮症腎クリーゼ、 逆流性食道炎などを併発することもあります。 男女比は1対10で、30~50歳の女性に多く発症します。 なお、医療費の一部を公費で負担する指定難病になっています。
【レイノー現象】
寒さや冷水に触れたことや、精神的ショックなどがきっかけとなって、手足の指先などが蒼白から紫色に変色して冷たくなる現象。
■原因
膠原線維の増殖や血管の障害、免疫異常などの要因が複合的に関与していると考えられていますが、原因は不明です。
■治療
皮膚の硬化に対しては、ステロイド薬を使うことがあります。 症状が重い場合や進行が急激な場合は免疫抑制薬を併用することもあります。 レイノー現象や末梢神経障害には、血管拡張薬やプロスタグランジン製剤を服用します。
(上記内容は2021年現在のものです)