■質問:MRI検査は半年ごとに受けても、体に影響はありませんか?

一昨年、脳ドックで「未破裂脳動脈瘤」が見つかりましたが、2mmとのことで、経過観察になりました。 10ヵ月後にMRI検査を受けて、変化なしとのことでしたが、MRI検査は半年ごとに受けても、体に影響はありませんか?(65歳・女性)


【答】

脳動脈瘤とは、脳の動脈の一部がこぶ状に膨らんだ状態です。通常、脳の太い血管の分岐部にできます。 血管の枝分かれした部分が、血流の圧力で膨らむのです。脳動脈瘤が大きくなり、伸びて薄くなった血管壁が耐えられなくなって破裂するのが、くも膜下出血です。 MRI検査は、磁気を使って画像化するため、エックス線検査やCT検査のような放射線による被爆はありません。 また、MRI検査の一種であるMRA検査は、血流のある血管だけを写すことができる有用な検査です。 どちらの検査も脳動脈瘤の場合は造影剤を使用しません。 MRI検査自体は繰り返し行った場合でも、副作用が出たという報告はありません。 人体に対する影響は少ないので、安心して検査を受けてよいと思います。 ただし、脳の炎症や腫瘍などを疑って精査する場合には、MRI検査でも造影剤を使うことがあります。 造影剤はアレルギーや腎機能への影響があるので、検査前にチェックを受ける必要があります。

(この答えは、2017年9月現在のものです。医療は日々進歩しているので、後日変わることもあるのでご了承ください。)