高血圧対処術「カイロ・腹巻き」
カイロや腹巻でお腹を温めると低体温が改善し、血圧降下に役立ちます。
■日本人の平熱が1度も下がっている
以前は、冷え性というと女性に多い症状と考えられていました。 しかし近年は、男女に限らず冷えに悩む日本人が急増しています。 現に、日本人の平熱は50年前に比べて約1度も下がっており、これは大変に深刻な問題なのです。 よくいわれるように、冷えは万病の元となります。殊に問題となるのは、お腹の冷えです。 お腹は体の中心にあります。ここには、肝臓、胃、十二指腸、小腸、大腸、脾臓、胆嚢、子宮、卵巣、膀胱など、 ほとんどの臓器が入っています。そのお腹が冷えれば、臓器の血流が悪くなり、働きが低下してしまいます。 それが、全身の健康状態に大きく影響するのです。 例えば、全身の血流状態が悪くなれば、血圧も高くなるでしょう。 頭痛や肩こり、生理痛といった、さまざまな不定愁訴も起こりやすくなります。 冷えは、ダイエットの大敵にもなります。全身の血流が悪くなると、基礎代謝(安静時のエネルギー消費)が落ち、 痩せにくく、太りやすい体になってしまうからです。 実際、体温が1度下がると、基礎代謝は約12%も下がることがわかっています。 体温が35.5度の人と、36.5度の人では、基礎代謝が約12%も違うのです。 さらには、体が冷えて血行が悪くなると、腎臓の血行も悪くなります。 すると、水分代謝が低下し、尿が十分に排出されず、体の中に余分な水分がたまってしまいます。 これは、漢方でいう「水毒」という状態ですが、そうなると二重あご、ポッコリした下腹、下半身のむくみなどの症状が起こります。 つまり、体にたまったこの余分な水分こそが、ぽっちゃりとした水太りの原因となるのです。
こうしたお腹の冷えを解消するために、お勧めなのが「使い捨てカイロ」です。 カイロでお腹を温めるだけで、驚くほどの症状が軽快します。 また、体を温めることで、ダイエット効果も期待できるのです。 カイロの貼り方は次のようにするといいでしょう。 入浴後に、お腹にカイロを貼ります。そして一晩経ったら、翌朝、新しいものに貼り替えるといいでしょう。 こうすると、一日中、体を温めることができます。 また、解消したい症状によって、お腹以外の部位にもカイロを貼っていただいてもかまいません。 カイロを貼る場所を替えると、より効果的な場合があります。 水太りによる肥満を解消したいなら、腰骨より少し上の背骨に貼りましょう。 この両脇に腎臓が位置しているので、その中央部にカイロを貼れば、腎臓の血流が高まり、機能を高めるのに役立ちます。 腎臓は体内の水分の循環、排出に関わる臓器です。その機能が高まれば、余分な水分が排出されるようになり、 水太りが解消し、ダイエット効果が上がるはずです。 ただし、カイロを用いる場合、必ず注意してほしいのが低温やけどです。 カイロを直接肌に貼ることは決してしないでください。 必ず下着の上から貼るようにしましょう。