高血圧の合併症対策に「手作り減塩調味料」
高血圧の合併症を予防するには、食生活において「減塩」が必須です。 難儀する減塩には摂取塩分の7割を占める「調味料」改革が必要で、手作りすれば楽に成功。
■日本人は食塩の摂取を半分に減らすのが肝心
高血圧の人が血圧を低く保つ最大の目的は、将来に発生するかもしれない合併症を防ぎ、健康寿命を延ばすことにほかなりません。 そのために、高血圧の患者さんすべてに真剣に取り組んでほしいのが、「減塩」です。 減塩をしないと、薬を用いても、血圧のコントロールが極めて難しくなるからです。 ところが、言うは易く行うは難しで、減塩に難儀する高血圧の患者さんが少なくありません。 WHO(世界保健機構)や日本高血圧学会では、高血圧の予防・改善のために、食塩摂取量を1日6g未満に抑えることが推奨されています。 これは、食塩なら小さじ一杯強、濃い口醤油なら大さじ二杯強に相当する量です。 それに対し、日本人は1日に平均して男性が11.9g、女性が10.1gもの食塩を摂取しています。 つまり、1日の食塩摂取量を男女ともにほぼ半減させる必要があるのです。
■醤油と食塩の摂取が減る手作り調味料
では、ふだんから塩分を多く摂取している私たち日本人が、減塩を成功させて高血圧を改善に導くためには、
どうすればいいのでしょうか。何よりも大切なのは、日本人の摂取塩分の約7割を占めている「調味料」
の摂り方を工夫することでしょう。特に、醤油と食塩の摂取量をいかに減らすかがポイントになります。
食事のおいしさをできるだけ損なわずに醤油と食塩の摂取量を減らすには、塩気の代わりに、旨みや酸味、
辛みや香味などをプラスして、減塩調味料を手作りして活用することでしょう。
例えば、醤油に同量のレモン汁やカツオだし、酢やショウガ汁を加えるだけで、塩分50%カットのおいしい減塩醤油を簡単に
手作りできます。食塩に、鰹節やコンブ粉末、ゴマや抹茶、カレー粉や山椒、一味唐辛子やガーリックパウダーなどを加えても、
減塩調味料が簡単に作れます。
以上のような減塩調味料を手作りする際に、市販の減塩醤油や、降圧ミネラルが多い天然塩を用いれば、
摂取塩分をさらに減らすことができます。