コントロール不良高血圧の半数が腎臓病を併発
降圧薬や減塩が効きにくい「コントローム不良高血圧」の重大原因として、 最近、特に問題視されているのが、自覚症状のない隠れ腎臓病ともいえる『慢性腎臓病』です。 実際に、国立病院機構九州医療センターの調査によれば、高血圧の治療を受けていた686人のうち、 コントロール不良高血圧の患者さんは、半数(49.6%)が慢性腎臓病を併発していたといいます。 では、慢性腎臓病について述べる前に、まず腎臓の仕組みと働きを述べましょう。
腎臓は、握りこぶしほどの大きさをした臓器で、腰のやや上に背骨を挟んで左右1個ずつあります。 毛細血管のかたまりである糸球体、それを包む袋の「ボーマンのう」、そして尿細管が集合したネフロンによって構成されている 腎臓は、血液を濾過して老廃物・水分・塩分などを尿として体の外に排出するのが主な働きです。 その他に、血液を作るホルモンの分泌や骨の代謝、血液にかかわる酵素の合成、体内のミネラル量の調整といった働きも 腎臓が担っています。 ところが、腎臓の働きが低下した状態の慢性腎臓病になると、水分や塩分が排出されにくくなって血液量が増加し、 血管を内側から無理に押し広げた結果、血圧が上昇します。
このように、もとから血管が広がった状態では、血管を拡張させる降圧薬が役に立たなくなり、 コントロール不良高血圧を引き起こすのです。 しかも、腎臓の働きが低下してくると、「レニン」という酵素が分泌されます。 レニンには、血圧を上昇させる物質の「アンジオテンシン」を増やす作用があるため、 さらに高血圧が進行して心筋梗塞や脳卒中も発症しやすくなるのです。
■コントロール不良高血圧の半数が腎臓病を併発
降圧薬や減塩が効きにくい「コントローム不良高血圧」の重大原因として、 最近、特に問題視されているのが、自覚症状のない隠れ腎臓病ともいえる『慢性腎臓病』です。 実際に、国立病院機構九州医療センターの調査によれば、高血圧の治療を受けていた686人のうち、 コントロール不良高血圧の患者さんは、半数(49.6%)が慢性腎臓病を併発していたといいます。 では、慢性腎臓病について述べる前に、まず腎臓の仕組みと働きを述べましょう。
腎臓は、握りこぶしほどの大きさをした臓器で、腰のやや上に背骨を挟んで左右1個ずつあります。 毛細血管のかたまりである糸球体、それを包む袋の「ボーマンのう」、そして尿細管が集合したネフロンによって構成されている 腎臓は、血液を濾過して老廃物・水分・塩分などを尿として体の外に排出するのが主な働きです。 その他に、血液を作るホルモンの分泌や骨の代謝、血液にかかわる酵素の合成、 体内のミネラル量の調整といった働きも腎臓が担っています。 ところが、腎臓の働きが低下した状態の慢性腎臓病になると、水分や塩分が排出されにくくなって血液量が増加し、 血管を内側から無理に押し広げた結果、血圧が上昇します。
このように、もとから血管が広がった状態では、血管を拡張させる降圧薬が役に立たなくなり、 コントロール不良高血圧を引き起こすのです。 しかも、腎臓の働きが低下してくると、「レニン」という酵素が分泌されます。 レニンには、血圧を上昇させる物質の「アンジオテンシン」を増やす作用があるため、 さらに高血圧が進行して心筋梗塞や脳卒中も発症しやすくなるのです。