高齢者の糖尿病対策『運動療法』

糖尿病の治療は、生活習慣の改善を行い、必要に応じて薬を使います。 高齢者も基本は同じですが、高齢者ならではのポイントを押さえて血糖をコントロールしましょう。 運動療法では、個人の体力に合わせて無理をせず、徐々に、さまざまな種類の運動をお行うことが大切です。 事前に担当医に相談してから、段階的に行って行くようにしましょう。


■運動療法

事前に担当医に相談してから、段階的に行って行く

個人の体力に合わせて無理をせず、徐々に、さまざまな種類の運動をお行うことが大切です。 柔軟体操(ストレッチ)から始めて、軽いレジスタンス運動(筋力トレーニング)、有酸素運動、本格的なレジスタンス運動というように、 段階的に行って行きましょう。


●それぞれの運動の目安

スクワットやダンベル体操など軽いレジスタンス運動は、少なくとも週に2~3回行いましょう。 ウォーキングやジョギング、水泳などの有酸素運動は、「楽にできる」から「やや強い」と感じる程度の強さで20~60分間行うようにします。 できるだけ毎日、少なくとも週に3~5回行いましょう。運動する場合は、事前に担当医に相談してください。 特に、目や腎臓の合併症が進んでいる、骨や関節に故障があるといった場合は注意が必要です。 運動が苦手な人は、家でよく動いたり、買い物などの外出を通して、運動量を増やすよう心がけてください。

●運動の効果

運動をすると、体内のブドウ糖が消費されて血糖値が下がります。運動を長く続けていると、インスリンの効きも徐々に良くなります。 体重の減少、血圧が下がる、善玉コレステロールが増える、心肺機能が高まる、気分がよくなり生活の質が改善するなどの効果もあります。 高齢者の場合は、認知機能の改善も期待できます。