双極性障害(躁鬱病)の症状と経過
■どんな症状が現れるの?
双極性障害は、憂鬱な気分になる鬱状態と気分が著しく高揚する躁状態という全く正反対の症状が現れます。
●鬱状態
気分がひどく落ち込んだ憂鬱な状態が、来る日も来る日も続きます。
好きだったことにも全く興味が持てなくなり、何をしても楽しめず、何をするのも億劫になります。
ひどくなると、体を動かすのも嫌になってベッドから起き上がれなくなり、「生きていても仕方がない」などと考えることもあります。
このような気分の落ち込みは、鬱病の症状とほとんど同じです。
また、「不眠、食欲不振、だるい、疲れやすい」などの体の不調も現れます。
そのため、内科などを受診するケースも多いのですが、一般的な検査をしても異常は見つかりません。
●躁状態
気分が著しく高揚した状態が続き、自分が偉くなったように感じます。
非常に多弁になり、家族などに休む間もなく話し続けたりします。
ほとんど眠らなくても平気で、仕事にもどんどん取り組みますが、すぐに気が変わるので、実際には何もはかどりません。
基本的には非常に上機嫌ですが、ちょっとしたことでイライラして怒りっぽくなります。
他人に高圧的、攻撃的な態度を取る、明らかに常識を超えた言動が現れます。
周囲の人は患者さんに振り回され、トラブルになることも少なくありません。
そのために、これまで築いてきた社会的な信用や仕事、財産などを失ったり、家族関係にひびが入るなど、深刻な事態に至るケースもあるのです。
しかし、患者さんは、「とても調子がいい」「鬱状態が治った」などと感じていることが多く、病気だという自覚はありません。
周囲の人が受診を勧めると、「これが本当の自分だ」「調子がいいのに邪魔をするな」などと言って、怒りだすこともあります。
■見逃されやすい軽躁状態
双極性障害は、躁状態の程度によって、「双極Ⅰ型障害」と「双極Ⅱ型障害」に分けられます。
躁状態が強く、社会生活に大きな支障をきたすために入院を必要とする場合はⅠ型、躁状態がそれほど強くない軽躁状態で、
通院での治療が可能な場合はⅡ型と診断されます。
■どんな経過をたどるの?
双極性障害は多くの場合、鬱状態から始まります。鬱状態は通常3~6ヵ月、長い場合は2年以上続くこともあります。
一方、躁状態の期間は鬱状態よりも短く、2~3ヵ月で消失することが多いです。
鬱状態と躁状態の間には、気分が安定した正常な状態である「寛解期」があります。
また、「混合状態」と言って、鬱状態と躁状態が合わさったような状態が現れることもあります。
鬱状態と躁状態は交互に現れることもあれば、鬱状態を2~3回繰り返したのちに躁状態が現れることもあります。
初めて症状が現れると、多くの場合、2年以内に次の症状が現れる、つまり再発します。
再発を繰り返すと、次第にその間隔が短くなって、正常な状態である寛解期がほとんどなくなってしまうこともあります。
また、長期間経過を追ってみると、鬱状態の合計期間は、躁状態の合計期間より、ずっと長くなっています。
このことも、双極性障害が鬱病と間違われやすい大きな要因と考えらえます。
■どんな症状が現れるの?
双極性障害は、憂鬱な気分になる鬱状態と気分が著しく高揚する躁状態という全く正反対の症状が現れます。
●鬱状態
気分がひどく落ち込んだ憂鬱な状態が、来る日も来る日も続きます。 好きだったことにも全く興味が持てなくなり、何をしても楽しめず、何をするのも億劫になります。 ひどくなると、体を動かすのも嫌になってベッドから起き上がれなくなり、「生きていても仕方がない」などと考えることもあります。 このような気分の落ち込みは、鬱病の症状とほとんど同じです。 また、「不眠、食欲不振、だるい、疲れやすい」などの体の不調も現れます。 そのため、内科などを受診するケースも多いのですが、一般的な検査をしても異常は見つかりません。
●躁状態
気分が著しく高揚した状態が続き、自分が偉くなったように感じます。
非常に多弁になり、家族などに休む間もなく話し続けたりします。
ほとんど眠らなくても平気で、仕事にもどんどん取り組みますが、すぐに気が変わるので、実際には何もはかどりません。
基本的には非常に上機嫌ですが、ちょっとしたことでイライラして怒りっぽくなります。
他人に高圧的、攻撃的な態度を取る、明らかに常識を超えた言動が現れます。
周囲の人は患者さんに振り回され、トラブルになることも少なくありません。
そのために、これまで築いてきた社会的な信用や仕事、財産などを失ったり、家族関係にひびが入るなど、深刻な事態に至るケースもあるのです。
しかし、患者さんは、「とても調子がいい」「鬱状態が治った」などと感じていることが多く、病気だという自覚はありません。
周囲の人が受診を勧めると、「これが本当の自分だ」「調子がいいのに邪魔をするな」などと言って、怒りだすこともあります。
■見逃されやすい軽躁状態
双極性障害は、躁状態の程度によって、「双極Ⅰ型障害」と「双極Ⅱ型障害」に分けられます。 躁状態が強く、社会生活に大きな支障をきたすために入院を必要とする場合はⅠ型、躁状態がそれほど強くない軽躁状態で、 通院での治療が可能な場合はⅡ型と診断されます。
■どんな経過をたどるの?
双極性障害は多くの場合、鬱状態から始まります。鬱状態は通常3~6ヵ月、長い場合は2年以上続くこともあります。 一方、躁状態の期間は鬱状態よりも短く、2~3ヵ月で消失することが多いです。 鬱状態と躁状態の間には、気分が安定した正常な状態である「寛解期」があります。 また、「混合状態」と言って、鬱状態と躁状態が合わさったような状態が現れることもあります。 鬱状態と躁状態は交互に現れることもあれば、鬱状態を2~3回繰り返したのちに躁状態が現れることもあります。 初めて症状が現れると、多くの場合、2年以内に次の症状が現れる、つまり再発します。 再発を繰り返すと、次第にその間隔が短くなって、正常な状態である寛解期がほとんどなくなってしまうこともあります。 また、長期間経過を追ってみると、鬱状態の合計期間は、躁状態の合計期間より、ずっと長くなっています。 このことも、双極性障害が鬱病と間違われやすい大きな要因と考えらえます。