健康食材『ニンニクオイル』
血栓を防ぎ血液サラサラ!
脂肪燃焼を促進し、ダイエット効果大の『ニンニクオイル』
■脳梗塞の予防に役立つ
ニンニクは、昔から体によいといわれてきました。そして近年、研究の進展によって、ニンニクのどのような有効成分が、 私たちの体の中でどのような働きをしているかが、科学的に明らかになってきたのです。 最新の研究から、ニンニクは調理法によって、作られる有効成分の量も異なり、作用もまた違うことがわかってきています。 今回ここで紹介するニンニクオイルについても同様で、ニンニクオイルにするからこそ、効率よく摂取できる成分があるのです。 生のニンニクは、そのままではほとんど匂いませんが、摩り下ろしたり、刻んだりすると、特有の匂いが生じます。 これは、生のニンニクの「アリイン」というアミノ酸が、ニンニクが刻まれることで「アリシン」 に変化したために生じるものです。アリシンは揮発性の成分で、そのまま放置しておくと、空気中に飛散してなくなってしまいます。 ところが、ニンニクを刻んだ後、直ちに油に溶かすと、アリシンが分解・結合して「スルフィド類」に変化します。 こうしてできたスルフィド類には、非常に優れた健康効果があることが判明しているのです。 大きく分けて、次の5つがあります。
第1に、「血栓予防効果」です。スルフィド類の一つである「MATS(メチルアリルトリスルフィド)」は、 血栓をできにくくし、心筋梗塞や脳梗塞の予防に役立つことがわかっています。 第2に、スルフィド類には、交感神経を緊張させ、アドレナリンの分泌を促す働きがあります。 アドレナリンが分泌されると、活力が高まって、元気になります。交感神経の緊張によって、体を活動的な状態に導くからです。 アドレナリンの分泌で、代謝も盛んになり、、疲労の予防や回復効果も得られるでしょう。 通常は、交感神経が緊張すると、血管が収縮して血圧が上昇します。ところが、ニンニクの場合そうはなりません。 ニンニクのスルフィド類から作られる硫化水素が血液中に溶けて、血管を拡張させて血流をよくします。 このため、交感神経が緊張しても血管が収縮せず、血圧が上昇しないという優れた作用がもたらされるのです。 また、血液中のコレステロール値も下がり、血液サラサラ効果も得られます。血流の改善効果との相乗作用で、高血圧や、 それに伴って生じる動脈硬化などの生活習慣病の予防につながると考えられます。
●余分な体脂肪が自然に解消!
第3に、アドレナリンの分泌によって、脂肪の燃焼も促されます。ニンニクオイルを常食すると、余分な体脂肪が自然に燃やされ、 体を引き締めるダイエット効果が期待できるのです。ニンニクの成分は、特に褐色脂肪組織という熱を作り出す組織の代謝を促すので、 体温が上昇し、冷え性の改善にも有効です。また、同時に血液循環がよくなるので、肩や首のコリの解消にも役立ちます。 第4に、スルフィド類は、リンパ球の働きを高め、免疫の増強効果をもたらします。風邪や感染症の予防に役立つのです。 第5に、ニンニクは癌予防にも役立ちます。癌や老化を引き起こす有力な要因の一つとして、活性酸素による抗酸化ストレスが あります。ニンニクの成分は、それ自身は、酸化ストレスを引き起こす毒性物質ではないのに、毒性物質を感じ取るセンサーの スイッチをオンにする働きを持っていることがわかってきました。 ニンニクを摂ると、人間の体は、酸化ストレスが入ってきたと感じとって、それに対抗するために抗酸化作用を高め、 肝臓が毒物を無毒化して排泄する機能を活発にするのです。その結果、本当に発癌物質が流れ込んできても、 いち早く無毒化し、排泄するという効果が期待できます。これも、スルフィド類の一つ、「DATS(ジアリルトリスルフィド)」 の働きです。
ニンニクのスルフィド類には、このような優れた多くの効能があります。 これらの効能をとりわけ有効に活用できるのが『ニンニクオイル』です。 使う油は、基本的には植物油なら構いませんが、ニンニクとの相性を考え、オリーブオイルをお勧めします。 オリーブオイルは酸化しにくいという長所もあります。 生のニンニクを刻んで油に漬けておくと、3日ほどで酸化し始めて、赤く変質してしまいます。 加熱することによって、酸化を促す酵素の活性をなくすことが大切です。 刻んだニンニクを油に漬けてからは、低温から加熱し、120℃まで加熱したら火を止めます。 粗熱が取れたら耐熱容器に保存すると、常温で約1ヶ月は保存できます。 漬け込んだニンニクオイルも、共に料理に使えるので、調理油やドレッシングなどとして、大いに活用してください。 そして、なるべく早めに使い切りましょう。